東都大学野球 春季1部リーグ 対東洋大 第3回戦 5月7日 於・明治神宮野球場
◆結果◆
青学大 001 100 107 |10
東洋大 010 000 000 | 1
◆出場選手◆
1 二 山口翔梧 龍谷大平安 → 打二 橋本友樹 報徳学園
2 中 大神浩郎 福岡大大濠
3 三 松本大和 天理
4 捕 渡部海 智辯和歌山
5 指 南川幸輝 大阪桐蔭
6 一 中山凱 専大松戸
7 左 谷口勇人 大阪桐蔭
8 遊 菅野陽平 福岡大大濠
9 右 新井瑛太 滝川
P鈴木泰成 東海大菅生 → 盛田智矢 報徳学園
1勝1敗で迎えた東洋大との第3戦。負ければ最終節を待たずにその日中に7連覇の夢が途絶えるかもしれない、という大一番で先発を任されたのは、青学大のエース・鈴木泰成(社4=東海大菅生)である。前回の登板では試合後半に相手の勢いに押されるも、9回3失点で今季初の完投勝利を挙げた。鈴木はこの試合では序盤に先制を許すも、9回途中まで1失点、10奪三振とここ一番で好投をみせた。一方野手陣は序盤こそ苦戦したものの試合後半に打線が爆発し、谷口勇人(営4=大阪桐蔭)の2本の本塁打、渡部海(コ4=智辯和歌山)の満塁本塁打の計3本塁打を含む12安打で10得点を挙げた。
青学大の先発・鈴木は初回の相手打線を三者凡退に抑える素晴らしい立ち上がりを見せる。しかし2回裏、先頭打者を四球で歩かせると、さらに暴投で得点圏に走者を背負う展開に。その後の打者に適時二塁打を浴び、先制点を与える。それでも鈴木は後続を抑え、これ以上の失点は許さなかった。

先制点を許す鈴木
同点に追いつきたい青学大はすぐさまに反撃に出る。直後の3回表、1番の山口翔梧(営3=龍谷大平安)が相手の失策で出塁し、2番の大神浩郎(総文2=福岡大大濠)が犠打でチャンスを拡大。この場面で好調の3番・松本大和(国政2=天理)が右中間を破る適時二塁打を放ち、すぐに同点に追いついた。

同点打に追いつく適時二塁打を放つ松本
続く4回表は谷口が打席に入ると、完璧に捉えた打球は右翼手の頭上を越えるソロ本塁打となり、青学大は勝ち越しに成功する。谷口は前日の試合でも、9回1点ビハインドと土壇場に立たされた場面で起死回生のソロ本塁打を放っており、値千金の2試合連続本塁打となった。

2試合連続のソロ本塁打を放つ谷口
一方先発の鈴木は3回以降、危なげない投球で相手打線に得点を許さない。この日の投球について試合後、鈴木は「先制点は取られてしまったが、(味方が点を)取ってくれた後にうまく踏ん張れたのが一番良かった」と振り返り「東洋大との1戦目はストレートの調子が良くて、それに対して今日はフォークが良くて、あっちはストレートを狙っているなか、フォークも変化球も使いながら投げれたのが良かった」と自身の投球を分析した。

3回以降は快投を見せた鈴木
5回表、青学大のこの回の先頭打者打席、山口は自打球が自身の顔面に当たり途中交代を余儀なくされた。その後試合には、打席の途中から橋本友樹(国政1=報徳学園)が出場。山口の負傷交代について安藤寧則監督は「目の上が裂けていた。本人は出たがっていたが」と山口の交代理由を明かした。

攻守に渡ってチームを牽引している山口
主力選手を欠く緊急事態が発生するも追加点を奪いたい青学大は終盤の7回表、9番の新井瑛太(社1=滝川)が右翼への安打と相手の失策で一気に三塁へ進む。その後新井の生還はかなわなかったものの、二死二塁の場面で好調・松本が右翼線を鋭く破る適時打を放ち、リードを2点に広げる貴重な追加点を挙げる。この日、松本は2打点を挙げるなど猛打賞の活躍を見せた。

この試合猛打賞の松本
迎えた最終回の攻撃、新井が今日2安打目となる三塁打でチャンスを作ると、負傷した山口の代わりに途中出場していた橋本が適時打を放ち点差を3点に広げる。その後、青学大は相手の失策と四球で満塁とし、打席には4番・渡部。今季ここまで本塁打の無かった主砲が代わった相手投手の初球を捉えると、打球は凄まじい速度で左翼席へ突き刺さり、満塁弾に。待ちかねていた主砲の第一号本塁打で、青学大は点差を大きく突き放した。打線の勢いが止まらない青学大は、続く中山凱(史2=専大松戸)が内野安打で出塁すると、今度は谷口がこの日2本目となる右翼席への2ラン本塁打でダメ出しとなる追加点。結局この回、青学大は打者一巡の猛攻で一挙10点を奪い、点差は9店と広がった。

俊足で三塁を陥れた新井

負傷した山口に代わって途中出場し、期待に応えた橋本

今季第一号となる、満塁本塁打を放つ渡部

この日2本目の本塁打を打った谷口
大量得点を挙げた青学大は9回裏、鈴木が難なく2つのアウトを取り、完投まであとアウト1つの場面で降板する。今季最多の10奪三振、相手打線をわずか1失点に抑えた鈴木の後を受けてマウンドに上がったのは、盛田智矢(社3=報徳学園)。大学初登板となった盛田は最速152キロの速球も交えて最後の打者を三振に取り試合終了、10-1で青学大は勝利した。試合後、あの場面での盛田の起用について安藤監督は「盛田はいい準備をしてくれたのでどこかで送り出してやりたかった」と語った。

大学初登板となった3年生の盛田
試合後、安藤監督は「ここまで色々と成功・失敗した経験というのをどういう風に活かすのか、ということが大事になってくる。できない、いうことを知ること自体が成功だと思うので、そこを上手く次のカードを持っていきたい」と次戦への意気込みを口にした。
國學院大との優勝争いは、次節の直接対決で勝ち点を取った方が優勝となる。安藤監督は最終戦に向けて「もうやるしかない。こうなるのが東都。みんながお互いに、お互いの力を出し合って、いい準備をして臨んでいければ」と力強く語った。戦国東都と呼ばれるリーグの中で、青学大は史上初の7連覇を達成できるか。勝負の行方は最終節に持ち越された。
(記事=川原功也、写真=野見山碧・綿引文音・戸田隼人)



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