泉口ら頼もしい先輩方が今春卒業。新たに山田拓也(済4)選手が新キャプテンに選出された。
山田は高い守備力と打撃力を兼ね備え、令和3年度東都1部秋季リーグではベストナインに選出された。広角に打ち分け、一発もある打撃が持ち味で、昨秋は打率.351(リーグ2位)2本塁打6打点を記録した。
今回はその新キャプテンに、2022年度の青学大硬式野球部の展望について語ってもらった。
―昨秋、チームでは東都1部リーグで2位、個人ではセカンドでベストナインを受賞しましたが、この結果をどう受け止めますか?
チームとしては日本一を目標に取り組んできていたので、2位ということはまだ(日本一には)足りないんだなという気持ちです。
個人の成績も最終的にはそういう結果にはなりましたが、ダメな点もたくさんありましたし、満足していないですね。
―昨年あとわずかのところで優勝を逃してしまいましたが、その要因があるとすればなんでしょうか?
2部の時からの課題ですが、あと一勝のところでなかなか勝てないチームだったので…。一部に昇格しても、やはり最後の最後であと一勝をつかみ取れなかったのが今の自分たちの課題です。
―今年の目標を、チームと個人でそれぞれ教えて下さい
チームとしてはやっぱり、日本一を目標にずっとやっているので。そのためにまずリーグ優勝するのが目標です。
あまり個人的な目標は気にしないようにしているんですが、数字の面で言えば首位打者を取りたいという思いはあります。
―公式戦でホームランは狙いますか?
いえ、僕はホームランバッターではないと思うので…。結果的に出れば良いですが、最初からホームランを打ちたい、というのはあまりないです。
―今シーズン優勝するために、ズバリ何が必要でしょうか?
技術的なことはもちろんあるんですけど、チームとしては最後までやり切ることです。
グラウンドや寮生活などで隙を作らないことを意識して生活しているので、そういったところから(結果に)繋がれば、と思っています。
―昨年から引き続き、野球以外の部分でもより気を引き締めて生活するということでしょうか
はい、そうです。
―2部から1部に昇格し、1年間神宮でプレーをしてみて、チームの雰囲気や意識は変わりましたか?
やはり1部はレベルの高いチームが多く、そういったチームに勝つためにはどうしなければいけないのかは、特に試合に出ているメンバーやベンチに入っているメンバーは肌で感じたと思います。それぞれ課題をもって、もっと成長しなければならないということを皆感じてくれていると思います。
―キャプテンが決まった経緯は?
新チームになってから1週間くらいは決まっていませんでした。その1週間の間に監督と最上級生がひとりひとり面談をして、最後は僕だったんですけど、その時に監督から言われてキャプテンになりました。
―面談の際、監督からどんな風に言われましたか?
普通に、監督から「お前はキャプテンだ」みたいな風に言われました(笑)。
任命みたいな感じですね。
―キャプテンになってから、チームの見え方や考え方などは変わりましたか?
去年、3年生の時から既に、チームの見本というか、先頭に立ってやらなくてはというのを感じていたので、特に変わったということはないです。
それでも、それぞれ色々な考えを持って(練習を)やっているので、各々を尊重しながら最終的に一つ(のチーム)になっていければ良いかなと思います。
―キャプテンとしてチームをまとめるが、各個人の自主性は尊重するということでしょうか?
そうですね。もともと(青学は)そういうチームですので。
―自分がキャプテンになってみて、どのようなチームにしたいですか?
「最終的に勝てるチーム」にしたいですね。やはり圧倒的な力があるかと言われると、そういうわけではないので。そのようなチームで日本一になるためには、粘りというか、最終的に負けないチームにしたいと思っています。
―去年も泉口前主将が「僅差で勝てるチーム」を作りたいと話していましたが、今年もその目標を受け継ぐということでしょうか?
はい。僅差でなく勝てるのが一番良いですが…。やはりそれを目指して練習に取り組んでいますし、個人の能力を上げるのももちろんなんですが、最終的にそういう(僅差での)戦いになってくると思っています。そういったところで隙を見せないために、日頃からグラウンド内外でそういった意識を持って練習に取り組んでいます。
―新体制になってから取り組んでいることを教えて下さい
最上級生が一番責任を持って行動、発言をしていかなければならない時期なので、新チームになって4年生中心でミーティングを行ったりしています。なので、今は4年生がしっかり先頭に立ち、見本になってくれていると思います。
―三年生以下はどのように見えますか?
能力がある選手がたくさんいるので、グラウンドで目一杯自分を出してほしいと思っています。
―最上級生はグラウンドのプレー以外にも様々な気配りなどが求められますが、三年生以下はまずグラウンドで自分の実力を発揮してほしいということでしょうか
そうですね、自分を表現してくれるのが一番です。最上級生は自分を表現するのはもちろん、三年生以下にも気を配って、良い方向にもっていくのが仕事だと思っています。
―青学野球部の上級生、下級生の関係はどうですか?
凄くいいと思います。
―冬はどのような練習に取り組みましたか?
練習でのアップの時間やキャッチボールの時間など、本番の前の準備の部分をチームで意識して取り組みました。
―今年も甲子園で優勝した中西投手など、有望な1年生が入ってきました
実力が発揮できれば、非常に能力が高い選手もたくさんいるので、とても楽しみです。
―1年生が春から出場すれば、優勝に近づきますね
勝つことに繋がれば、1年生が出ようが4年生が出ようが関係ないと思っています。
―大分で試合をすることが決まってどんな気持ちでしたか?
普段試合を見に来てくれる方もそうですが、そうでない人にも自分たちの野球を見てもらえるチャンスだと思っています。自分たちはいつも通りのプレーを大分でも出来れば良いかなと思っています。
―最後に、青学大野球部を応援しているファンの皆様にメッセージをお願いします
今年は絶対優勝、日本一、を達成するので応援よろしくお願いします。
ー山田選手、ありがとうございました。公式戦でのご活躍を期待しています!
今回、青スポ記者が取材をお願いすると、山田選手は今シーズンの展望について熱く語ってくれた。
16年ぶりの東都制覇へ向け、抜かりはない。
まずは初戦の日大戦で勝ち点をつかみ取るため、チームは大分県の別大興産スタジアムで試合に臨む。試合は4月2日(土)12:30、4月3日(日)11:30から開始予定。
(写真=遠藤匠真、記事=渋谷聡志)
コメント