東都大学野球 秋季1部リーグ 対駒大 第2回戦 10月8日 於・明治神宮野球場
◆結果◆
駒 大 110 101 010|5
青学大 101 300 03x|8
◆出場選手◆
1 二 藤原夏暉 大阪桐蔭
2 遊 山口翔梧 龍谷大平安
3 一 小田康一郎 中京
4 捕 渡部海 智辯和歌山
5 中 中田達也 星稜
6 指 松本大和 天理
7 三 初谷健心 関東第一
8 左 南野倫平 龍谷大平安
9 右 大神浩郎 福岡大大濠
P 布施東海 二松学舎大附 → 髙木大希 履正社 → 渡辺光羽 金沢学院大附
先発のマウンドを託されたのはリーグ戦自身初先発となる布施東海(法4=二松学舎大付)。味方の守備の乱れもあってか自分のペースで投げることができず、2回を投げ切ることができず。悔しさが残る先発デビュー戦となった。打線は12安打8得点の猛攻を見せる。打線の要である小田康一郎(史4=中京)が4打数3安打3打点と調子を取り戻し、チームの勝利に大きく貢献した。青学大は同点で迎えた8回に3点を追加し勝ち越しに成功。9回も逃げ切り、青学大は勝ち点を獲得。無傷の6連勝で3カードを終えた。
初回は先頭にヒットを許すもテンポ良くアウトを取る布施。しかし味方の失策で先制点を献上。後続は打ち取り、最小失点で初回を切り抜けた。
その裏で青学大打線は即座に反撃。藤原夏暉(法4=大阪桐蔭)が安打を放ち、山口翔梧(営2=龍谷大平安)が犠打を決め、小田が適時打を放つ。試合は振り出しに戻った。

絶好調の藤原
2回表。布施自身の失策、盗塁が重なり進塁を許す。するとスクイズを決められ1点を献上。その後も連打を許し、2回を投げきれずマウンドを降板。ほろ苦い先発デビュー戦となった。布施について安藤監督は「いい準備はしてきてくれたので。ただまあやっぱりなかなか難しいですよね、立ち上がりゲーム作っていくというのは。ちょっと早めの交代にはなったんですけど。ただまあやれることはあったんじゃないかなということで、これは次に繋げてくれたらと思ってます。」と話した。布施の次回登板に期待だ。
布施に代わってマウンドに上がったのは髙木大希(営1=履正社)。髙木は二死満塁のピンチを招くも後続を抑え、無失点に抑えた。

好リリーフを見せた髙木
3回裏には大神浩郎(総文1=福岡大大濠)と小田が安打、山口が四球で出塁し一死満塁のチャンスで4番の渡部海(コ3=智辯和歌山)に打席が回る。渡部は犠飛を放ち、1点を追加。試合はまたも振り出しに戻った。

安打を放った大神

犠飛を放った渡部
4回表には安打、四球で二死一二塁のピンチを招いた髙木。適時打を浴び、この回またも勝ち越しを許す。
1点ビハインドで迎えた4回裏。初谷健心(総文4=関東第一)、藤原の安打、大神の死球で二死満塁のチャンス。山口が走者一掃となる3点適時二塁打を放ち一気に逆転に成功。大きな追加点となった。

安打を放った初谷

大きな一打を放った山口
5回裏には中田達也(社4=星稜)、自身初スタメンとなる松本大和(国政1=天理)が連打で出塁するも後続が併殺に倒れ、無得点に終わった。

好調の中田

自身初のスタメンで結果を残したルーキー松本大
迎えた6回表。先頭に本塁打を被弾し、1点差に詰め寄られる。ここで青学大は再度投手交代に踏み切り、マウンドは渡辺光羽(営4=金沢学院大附)に託された。渡辺は後続を斬り、無失点の好リリーフを見せた。

ロングリリーフをこなした渡辺
6回裏には先頭の南野倫平(総文3=龍谷大平安)が四球で出塁。大神は安打を放ち、更に盗塁も成功させる。小田が四球で出塁し、二死満塁となるもあと1本が出ず。この回も無得点に終わった。
8回表、青学大に再度ピンチが訪れる。先頭に四球を許し、犠打を成功させられる。後続を抑え、二死三塁としたところで相手の4番打者に適時打を浴び、再び同点に。青学大にとって手痛い失点となった。
何としても勝ち越し点が欲しいその裏。先頭の南野が四球、大神が相手投手の失策で出塁。犠打や三振もあり二死二三塁まで追い込まれたが、小田から1本が飛び出す。2点適時打を放ち、勝ち越しに成功。さらに渡部からも適時打が飛び出し、ダメ押しで1点を追加。試合終盤に大きな3点が入った。小田はこの打席について、「とにかく今日はシーソーゲームというか、取って取られての連続だったので、ここで取れるだろうという変な自信があったので、あとは攻めていこうと思いながら、打席に入りました。」と語った。

大活躍の小田
この一打について小田は「打った後高さもよかったので、なにかそういう自分の準備だったり、張る球が違ったりしたら結果は変わっていましたけど。狙っていた分、いいとこきてもヒットゾーンに飛ばせたというのはあったので。ベストではないかもしれないですけど、内野の頭を越えられたというのは僕の中では不合格ではないというか、なかなかよかったかなと思ってます。嬉しかったです。」と話した。
秋季開幕後、なかなか打撃の調子が上がらなかった小田。「自分が迷っているところがあったので、西川史礁(25年法卒・現千葉ロッテマリーンズ)さんに連絡して。ありがたいなと。よかったなと。「思い切りいけよ」と。」1学年先輩である西川史礁選手に相談をしたという小田。駒大2回戦では今季初のマルチ安打で、打撃は本調子に戻りつつある。
9回も渡辺が続投。相手打線を三者凡退に打ち取り、青学大は勝ち点を獲得。無傷の6連勝に勝ち点3と首位を独走。「試合前からキャプテン藤原が先頭きってそういう声掛けをしてくれていましたし、今日の試合で取って逆転されてという状況で誰一人として落ち込まずに、次の1点次の1点とみんな思っていたと思うので、それは勝ちに繋がったかなと思います。」と試合後に小田が明かした。チーム一丸となって試合に臨んだ青学大ナイン。六季連続のリーグ優勝に向けて、弾みをつける勝利となった。
(記事=田原夏野、写真=比留間詩桜、山城瑛亮、高木一郎、戸田隼人、田原夏野)
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