【男子バスケットボール】接戦にもつれ込むが日体大に敗戦 インカレベスト16でシーズンに幕

男子バスケットボール

第77回全日本大学バスケットボール選手権大会  対日体大  12月4日於横浜武道館

 

◆結果◆

青学大●98-104〇日体大

1Q  16-31

2Q  22-23

3Q  23-21

4Q  30-16

OT  7-13

 

◆スターティングメンバー◆

#3  新井翔太

#12  広瀬洸生

#17  北條彪之介

#23  加藤大智

#35  オドゲレル・トルガ

 

インカレ2日目。目標に掲げる「ベスト8」をかけた運命の日体大戦。第1Qから日体大にリードを奪われ第3Q終了時点で14点リードを許すが最終第4Qで意地を見せ日体大を猛追し91-91で第4Qを終え延長戦まで持ち込んだ。しかし延長戦前半で日体大に連続で得点を許し最後まで逆転することができず惜しくも98-104で日体大に敗れた。

 

第1Qは日体大ボールからスタートするが日体大の攻撃を防ぎ#23加藤(コ4)のゴール下からのシュートで青学大が先制。それでも日体大も落ち着いてシュートを決め青学大に主導権を握らせない。開始4分のタイムアウト明け、#23加藤のオフェンスリバウンドからの#35オドゲレル(数4)の3ポイントシュートや、その後の#35オドゲレルのバスケットカウントで青学大も追い上げを見せる。しかし日体大が3ポイントシュートを高確率で決め青学大の追随を許さない。#77芦田(国経3)や#12広瀬(総3)の3ポイントシュートで食らいつくが16-31の15点ビハインドで第2Qへ。

「シュートに手応えを感じていた」と話す#12広瀬

 

第2Qは青学大ボールからスタート。身体を張りオフェンスリバウンドに絡んだ#15能代(コ3)のシュートで青学大が先制。その後#3新井(総4)が3ポイントシュートを決め青学大が連続で得点。タイムアウトを挟んでも青学大の勢いは衰えず#3新井や#17北條(コ2)を中心に得点を重ねる。しかし日体大も焦らずインサイドやアウトサイドを巧みに利用しながら青学大とのリードを保つ。第2Q残り11.6秒、最後の日体大の1プレーで3ポイントシュートを決められ38-54の16点ビハインドで前半を終える。

留学生相手にも怯まずシュートを打つ#3新井

 

第3Qは日体大ボールからスタート。日体大に3ポイントシュートで先制点を奪われるが#3新井がすぐに3ポイントシュートを決め返す。その後も#3新井が波に乗り積極的にゴールに向かい得点を決め日体大を猛追する。しかし日体大の高確率の3ポイントシュートやインサイドに苦しめられ中々点差が縮まらない。それでも第3Q後半、#3新井のバスケットカウントや#35オドゲレルから#3新井への連携プレーなど、4年生の意地を見せ61-75の14点ビハインドで最終第4Qへ。

身長を活かしゴール下で存在感を放った#23加藤大智

 

第4Qは青学大ボールからスタートするが得点に繋げられず日体大が先制。開始2分のタイムアウト明け、#21ウォーレン(国経4)、#35オドゲレルの4年生コンビの連続得点で青学大が一気に流れに乗る。第4Q中盤、#12広瀬の連続3ポイントシュートで5点差まで詰めると残り1分22秒、#23加藤のフリースローで遂に逆転。その後日体大に得点を返されるが残り31.9秒、#3新井がバスケットカウントを決め青学大が再び逆転。その後着実に得点を重ねるも第4Q終了間際、日体大に3ポイントシュートを決められ91-91の同点で5分間の延長戦へ突入。

逆転の起爆剤となった#21ウォーレンのシュート

 

延長戦は日体大ボールからスタート。日体大に先制点を決められその後も連続得点を許してしまうが#17北條が意地でシュートを決め日体大を追いかける。それでも溜まったチームファールの影響で日体大にフリースローを与え徐々に点差が広がる。最後まで諦めずにゴールに向かうが反撃叶わず98-104で試合終了のブザーが鳴り響いた。

積極的にドライブの機会を伺う#17北條

 

試合後のインタビュー

#35オドゲレル トルガ

今試合の感想を聞かれると「試合自体は悪くなかったが延長戦になって最終的に負けてしまったことはキャプテンである自分の力不足だと思う」と話したうえで「それでもインカレはめちゃくちゃ楽しかった。格上だと思っていた相手にも良い試合ができたことはこのチームの成長した点」と笑顔を見せた。「1年生の時から最後まで苦しいことが多かった」と振り返る4年間。それでも「チームとして楽しむことが大事ということを最後に知れて良かった」と話す。来年1月のドラフトにもエントリーし今後もバスケを続ける意思を表明した#35オドゲレル。今後について「身長やポジション的にも生き残ることが厳しいとは思うが今シーズンで得た自信を力にプロの世界でも活躍したい」と意気込んだ。

 

#3新井翔太

「悔しい」。試合終了後のインタビューで開口一番に放たれた言葉だった。#3新井は試合を振り返り「勝ちたかったし、悔し気持ちがある。それでもやりきったと思うし、”楽しい”気持ちが勝っている」と充実感を滲ませた。また、4年間を振り返り「上手くいかないことが多かったけど、逃げたことは無いし自分のやりたいことを曲げずにできた」と大学生活に悔いがないことを伺わせた。#35オドゲレル同様ドラフトにエントリーした#3新井は「現時点で1番近い目標はドラフト指名を受けること。もっと先を見据えると何にも囚われない、自分らしさを曲げない唯一無二の選手になりたい」と今後について言及した。

 

#12広瀬洸生

試合後、#12広瀬は「ずっと勝てていない相手に今試合のような良いゲームをできて良かった。試合中は随所で4年生の意地を見ることができた」と、ゲーム内容だけではなく4年生の姿を目に焼き付けたことを語った。また、今シーズンを振り返り「今までは1部を高い存在だと思っていたけど、しっかり1部とも渡り合えるようになった」と今シーズンを通してのチームとしての成長を感じていた。最終学年を迎える来シーズンに向け「インカレで4年生が見せてくれた意地を引き継いでいきたい」と4年生へのリスペクトを踏まえた上で「来年は今シーズンを越える結果を残したい」と早くも4年生を追い越す意欲を覗かせた。

 

目標に掲げた”ベスト8″にはあと一歩のところで届かなかった。それでも劣勢と思われた14点ビハインドからの逆襲を見せた青学大の勇姿は会場の視線を奪っていた。そして最後まで諦めずゴールに向かいチームを鼓舞する4年生の姿は非常に頼もしかった。

 

スプリングトーナメントで7年振りのベスト8を達成する偉業で幕を開けた今シーズン。しかし続くルーキーズトーナメントでは目標の「ベスト8」には届かずベスト16。オータムリーグも6位以内を目指すも8位で幕を下ろす。そして迎えた4年生にとって最後の舞台・インカレ。最後まで死闘を繰り広げるがベスト8の壁は高かった。決して楽な道のりではなかった今シーズン。いくつもの壁に行く手を塞がれても4年生を中心に乗り越えてきた。「インカレはみんなで楽しみたい。」オータムリーグ後#35オドゲレルが発した言葉の通りインカレ2試合ではオータムリーグの時より多くの笑顔が見られた。もうこのチームを見ることができないのは非常に残念ではあるが4年生のこれからと青学大バスケ部のこれからを今後も楽しみに見届けたい。

(記事・写真=二瓶優輝)

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