【水泳競技】
第98回関東学生選手権水泳競技大会(以下関東インカレ) 8月2日 〔3日目〕
於・東京アクアティクスセンター
3日目は1年生が多く出場し、これからの青学に期待を感じさせる内容となった。また一方で上級生も意地を見せる泳ぎを見せ、1日目以来の決勝進出者が出た。なお、青学大は女子100m背泳ぎ予選、男子100m予選・B決勝、女子200m個人メドレー予選・B決勝、男子200m個人メドレー予選・B決勝・決勝、女子400m自由形予選、男子400m予選、女子4×100mメドレーリレー決勝、男子4×100mメドレーリレー決勝に出場した。
【結果】
女子1部 100m背泳ぎ
予選
3組9着 石岡杏梨(国コ1) 1.08.08
大学初年度から関東インカレに出場し、ベストを更新する泳ぎを見せるも壁は高く大学のレベルを痛感する泳ぎとなった。その一方で、終盤には前と差を詰めるような泳ぎを見せており、今後の伸びしろに期待を感じさせた。
男子1部 100m背泳ぎ
予選
1組4着 森下剛(情4) 1.04.17
3組9着 渡辺健士(ヒ3) 58.33
4組4着 伊藤瑠海(教1) 57.29
B決勝
1組5着 伊藤瑠海 56.91
初日に決勝に進出した伊藤は勢いそのままにこの日も躍動した。予選では50m地点では5番手につけていたものの、後半に伸びを見せ4着に入った。そしてタイム順では全体で15番目となり、B決勝に駒を進めた。B決勝ではスタートから良い反応を見せ序盤から攻めた泳ぎを見せた。しかし、後半にライバル選手たちの追い上げにあい、5着という惜しい結果となった。しかし、1年生ながら関東インカレの決勝、B決勝に進出したとは大きな経験値であり、今後の競技生活に影響を与えるであろう。

ルーキーながらB決勝に進出した伊藤瑠海(教1)
女子1部 200m個人メドレー
予選
1組4着 戸津川莉央(総1) 2.22.37
2組7着 柴田結衣(営1) 2.29.49
B決勝
1組2着 戸津川莉央 2.19.91
この種目もルーキーが頭角を現すものとなった。戸津川は予選から積極的な試合運びで中間の100m時点では2位につけていたものの、他選手の追い上げにあい惜しくも4着となった。それを経てのB決勝では、最初のバタフライで上位争いに食い込むと予選でも見せた背泳ぎでの猛追で一気に2位に浮上した。さらに、そこからも後続に詰められることなく、1位の選手を追う姿勢を見せ堂々の泳ぎで2着となった。去年は佐藤梨央(教4)が決勝で3位、内藤花音(マ2)がB決勝で6着という結果であったりと、青学大が結果を残している種目のため戸津川の更なる飛躍が期待される。

来年以降への期待を感じさせた戸津川莉央(総1)
男子1部 200m個人メドレー
予選
2組3着 北川剛(済1) 2.16.03
5組2着 熊谷修吾(営3) 2.04.11
3着 大川生流(営1) 2.04.55
B決勝
1組2着 大川生流 2.04.31
決勝
1組5着 熊谷修吾 2.03.62
北川は組で上位争いを演出し、最後は惜しくも3着とはなったものの自己ベストを更新する泳ぎを大舞台で見せた。大川と熊谷は予選で同組の隣同士のレーンとなり火花を散らしあった。予選では序盤は熊谷が先行していたものの、平泳ぎで大川が2位まで上がり熊谷の前に立った。しかし、最後の自由形で熊谷が意地を見せ、熊谷が2着、大川が3着での連続フィニッシュとなった。予選タイムでは総合9位となった大川はB決勝に進み、序盤から上位争いに食い込むとここでも平泳ぎでの驚異的な追い上げを見せ2着でのゴールとなった。二年連続での決勝進出となった熊谷は去年を超える泳ぎを見せた。序盤から飛び出すと100m時点で2番手につけ、後半は他選手と競り合いながら5位でフィニッシュした。タイムでも順位でも去年を上回る泳ぎでこの一年の努力を見せつけるレースとなった。

予選でベストを出した北川剛(済1)

並泳する熊谷修吾と大川生流(営1)
女子1部 400m自由形
予選
1組2着 志村二海(法4) 4.36.54
男子1部 400m自由形
予選
1組2着 杉田輝星(総4) 4.35.99
2組7着 加藤大智(機3) 4.18.97
2組10着 河田壮生(マ4) 4.30.22
400m自由形は多くの4年が男女共に出場した。最後の関東インカレになる4年生はかける気持ちも人一倍であったろう。志村は序盤で1着争いを演じ、途中で突き放されるも最後まで背中を追い続け、諦めない姿勢を見せた。杉田は苦しい中盤でも突き放されることなく食らいつく泳ぎを見せ、この大舞台で自己ベストを更新する素晴らしい力泳をみせた。
女子1部 4×100mメドレーリレー タイム決勝
2組10着(総合15位) 4.23.09
第1泳者 戸津川莉央
第2泳者 桑原美優(国政4)
第3泳者 内藤花音
第4泳者 高田深晴(ヒ2)
昨年、チームベストを更新したメンバーとは総入れ替えで臨んだ本レースでは上位校とは離されてしまう展開となった。しかし、その中でも選手は最後まで全力で泳ぐ姿勢を見せ、他大学と競り合いなど熱い展開も繰り広げた。そして応援もそれにこたえるように最後まで仲間を鼓舞し続けた。総合15位という結果とはなったものの、チームの結束力を感じさせるレースであったのと同時にこれからの伸びしろを感じさせるレースでもあった。

最後まで仲間を鼓舞したチームメイト
男子1部 4×100mメドレーリレー タイム決勝
1組2着(総合9位) 3.43.70
第1泳者 伊藤瑠海
第2泳者 稲澤駿斗(教3)
第3泳者 熊谷修吾
第4泳者 満園瑛(マ3)
女子のメドレーリレーとは打って変わり、男子メドレーリレーは第1泳者の伊藤以外は昨年と同一メンバーであった。そのため、安定したレース運びとなった。伊藤が序盤から先頭争いに積極的に参加し、3着で稲澤につないだ。その後の稲澤、熊谷は飛び出した山梨学院大学との差を詰め、白熱した2位争いを演じながらアンカーの満園へとつないだ。満園は350m地点からさらにギアを上げて3位以下を突き放し、先頭の山梨学院大学に迫るも惜しくも届かず組2着という悔しい結果となった。

バタフライをする熊谷修吾
この日は多くの種目で入賞を果たし、青学大に流れをよびこんだ。特に1年生の躍進は目覚ましくB決勝進出者や、自己ベスト更新を達成した選手がいた。また、上級生も昨年の自身の結果を上回るような結果を残し、この1年の努力を感じさせた。この泳ぎが今後にどう繋がっていくのか、青学大水泳部のこれからに期待がかかる。
(記事=関健太朗、写真=関健太朗・四俣蒼夕)
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