東都大学野球 秋季1部リーグ 対東洋大 第1回戦 10月14日 於・明治神宮野球場
◆結果◆
青学大 000 000 200|2
東洋大 041 000 01x|6
◆出場選手◆
1 二 藤原夏暉 大阪桐蔭
2 遊 山口翔梧 龍谷大平安 → 打 森澤拓海 履正社
3 一 小田康一郎 中京
4 捕 渡部海 智辯和歌山
5 中 中田達也 星稜
6 指 星子天真 大阪桐蔭
7 三 初谷健心 関東第一 → 打三 中山凱 専大松戸
8 左 南野倫平 龍谷大平安
9 右 大神浩郎 福岡大大濠 → 打 谷口勇人 大阪桐蔭
P 鈴木泰成 東海大菅生 → 髙木大希 履正社 → 田端竜也 九州国際大附
ここまで全勝で迎えた東洋大1回戦。青学大の先発マウンドには前カードに続けて第1戦を託された鈴木泰成(社3=東海大菅生)が上がった。2回、鈴木は三塁打と四死球で満塁のピンチを招くと、満塁本塁打を浴び4点を失う。さらに3回にも犠飛で1点を追加され鈴木は3回5失点でマウンドを降りる。しかし、4回からは髙木大希(営1=履正社)、大学公式戦初登板となった田端竜也(コ1=九州国際大附)の1年生投手リレーで東洋大打線を1点に抑える。一方で打線は、7回に代打中山凱(史1=専大松戸)の大学公式戦初本塁打となる2ラン本塁打で2点を返すも反撃はここまで。青学大は2-6で秋季リーグ戦初黒星を喫した。
青学大は完封勝利を挙げた駒大戦に続けて第1戦の先発を鈴木に任せた。鈴木は初回、ストレートを中心に三者凡退の立ち上がりを見せた。
2カード続けて第1戦の先発を任された鈴木。しかし2回、二死から左翼フェンス上部直撃の三塁打を打たれる。すると、制球が定まらず2つの四死球を与えてしまい満塁のピンチとなり、右越満塁本塁打を浴び4点を先制される。3回には2本の安打でピンチを招くと犠飛で1点を追加される。前回登板で完封勝利の鈴木は3回5失点で降板。これに安藤監督は「東都の厳しさ」と戦国東都の厳しさを口にした。

満塁本塁打を浴びた鈴木
4回からは1年生の高木が登板する。4回は140㌔前後の真っすぐに100㌔台の変化球を織り交ぜ、三者連続三振を奪う圧巻のピッチング。相手の流れを断ち切る。高木は6回まで投げ3イニングを4奪三振無失点で流れを引き寄せる。

3回を投げ、無失点の高木

三振を奪い吠える高木
一方の打線は、6回までわずか1安打と東洋大の先発、大坪を打ちあぐねる。しかし7回、先頭の星子天真(史3=大阪桐蔭)が安打で出塁すると、続く初谷健心(総4=関東第一)の打席で中山を代打で送り出す。中山は真ん中気味のカットボールを捉え、大学公式戦初本塁打となる左越2ラン本塁打を放ち反撃の狼煙を上げた。中山は「試合に出られない日々でも積み重ねていたのでいい準備が出せた」と安藤監督の起用に一発回答を見せた。

大学公式戦初本塁打を放った中山

ダイヤモンドを一周する中山

ホームインする中山を迎える星子
7回、青学大は高木に代えて、大学公式戦初登板となる田端をマウンドに送り出す。田端は140㌔を超えるストレートを投げ込み、最初のイニングを無失点で抑える。しかし8回、田端は安打と四球で二死一、二塁となると、三塁線を破る適時二塁打を打たれ1点を失った。

大学公式戦初登板の田端
最終回、青学大は一死から打撃好調の主将・藤原夏暉(法4=大阪桐蔭)が意地のヒットを見せる。しかし後続が倒れゲームセット。開幕からの連勝は6で止まった。

2安打を放った打撃好調の藤原
青学大はクリーンナップから快音が聞かれず、中山の一発で完封を逃れるのがやっとであった。敗戦の中でも、中山の初本塁打、高木の好リリーフ、田端の初登板など下級生の活躍もあり、収穫はあったはずだ。エース中西を欠き、初戦を落としたものの‟総力戦”で勝ち点を掴み取りに行く。

今季初黒星となった青学ナイン
(記事=戸田隼人、写真=田原夏野・比留間詩桜)
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