【硬式野球】春季リーグ開幕!初先発の常廣が好投も打線が奮わず悔しい黒星スタート

硬式野球

東都大学野球 春季1部リーグ 対駒大 第1回戦 4月1日 於・ナゴヤ球場

◆結果◆
青学大 000 000 001  |1
駒 大 000 000 101x
|2

出場選手
1 中 中島大輔 龍谷大平安
2 三 佐々木泰 県岐阜商業
3 一 小田康一郎 中京
4 左 西川史礁 龍谷大平安
5 指 松本龍哉 盛岡大附
6 二 藤原夏暉 大阪桐蔭
7 捕 渡部海 智辯和歌山
8 右 谷口勇人 大阪桐蔭→初谷健心 関東第一
9 遊 手塚悠 常総学院→中野波来 大阪桐蔭

P  常廣羽也斗 大分舞鶴→児玉悠紀 日大三→中西聖輝 智辯和歌山


ついに開幕した東都春季リーグ。青学大は今年こそ悲願のリーグ制覇・日本一を達成するべく、全員野球で戦国東都に挑んでいる。昨年に引き続き1部の開幕カードは地方で行われ、今回の戦いの地は愛知県のナゴヤ球場。渡部海(智辯和歌山)や谷口勇人(大阪桐蔭)ら新一年生のフレッシュな顔ぶれと共に東都の春は幕を開けたが、投手陣の好投に打線が応えることができず、初戦を黒星で終える結果となった。

積極的な声出しでチームを盛り上げる中島

大事な開幕戦の先発マウンドを任されたのは、昨秋絶対的リリーフとして大活躍し、大学日本代表候補選抜合宿にも呼ばれた常廣羽也斗(大分舞鶴)。立ち上がりこそ不安定だったものの、要所要所を締めるピッチングで6回まで相手を零封。ランナーを背負うピンチの場面でこの日最速の150㌔を出すことができる強いメンタルと、持ち味のストレートで、駒大打線を寄せ付けない好投を見せた。

初先発で好投を見せた常廣

一方打線のほうは2回以降毎回ランナーを出しつつも、どれも得点に結びつかず。7回表には、谷口と手塚悠(常総学院)が連続四死球で出塁し、佐々木泰(県岐阜商業)の四球で一死満塁のビッグチャンスを迎えたが、後続が続かず無得点に倒れた。

死球を受け出塁する谷口

両者拮抗した展開の試合が動いたのは7回裏。先頭打者に四球を与えて一死二塁のピンチを迎えると、続くバッターにタイムリー2ベースヒットを打たれ失点。先制点は相手に献上する結果となった。104球の力投を見せていた常廣はここでマウンドを降りることに。初先発で健闘したものの、勝利は次戦以降に持ち越しとなった。

惜しくも降板する常廣

代わってマウンドに上がったのは、久しぶりの登板となった児玉悠紀(日大三)。昨秋は登板機会がなかったが、公式戦のブランクを感じさせない見事なピッチングで後続を打ち取り、救援に成功。ピンチを最少失点で切り抜け、反撃へと望みをつないだ。

見事なピッチングを見せた児玉

悲願のリーグ制覇に向けて、開幕戦を何としても勝利で終えたい青学大は、9回表、ついに反撃の狼煙を上げた。この回から代打出場の中野波来(大阪桐蔭)が右中間へのヒット、中島大輔(龍谷大平安)が四球で出塁すると、続く佐々木のフライで二死二三塁のチャンスを迎える。打席には、この日3番起用の小田康一郎(中京)。母校の中京高校野球部がスタンドから見守る中、センターへのタイムリーヒットを放ち、同点に。試合を振り出しに戻した。

右中間へのヒットを放った中野

タイムリーを放ちガッツポーズを決める小田

一気に逆転とまではいかなかった青学大は延長戦に持ち込んで試合を決めたいところであったが、厳しい東都の世界がそれを許すことはなかった。

常廣に続き好投を見せていた児玉だが、9回裏、2連続ヒットを浴びて一死一三塁のピンチを招くとピッチャー交代。代わって東都初先発の中西聖輝(智辯和歌山)がマウンドに上がった。中西はこの日初回からマスクを被っていた渡部海(智辯和歌山)と高校時代にバッテリーを組み、夏の甲子園を制覇。全国制覇の智辯和歌山バッテリー再来に期待がかかる中、中西は初登板とは思えない堂々のピッチングを見せた。

夏の甲子園優勝バッテリーの再来

堂々のピッチングを見せた中西

一死満塁のピンチで迎えた一人目のバッターからは、キレのある強い球で三振を奪った。なおもピンチが続く中、ボール先行となった中西は続く打者に四球を与え、押し出し。無念のサヨナラ負けで、開幕カードは黒星スタートとなった。

押し出しでサヨナラを決められ悔しがる中西

奇しくも昨秋の優勝を逃した試合と全く同じ相手に、同じようにサヨナラ負けを喫した春季リーグ開幕戦。リーグ制覇の目標に早くも暗雲が立ち込めたかに思われたが、初先発で大健闘だった常廣や、久しぶりにマウンドに帰ってきた児玉の好投は、十分今後に期待できる内容であった。開幕カード初戦を落としたとはいえ、まだまだ春季リーグは始まったばかり。打線は繋がりに欠けたが、強打者揃いのメンバーがこのまま黙っているはずがない。この後を2連勝してまずは開幕カードの勝ち点を獲得することが、優勝への第一歩である。中島主将率いる新生青学大硬式野球部の活躍に、期待したい。

次戦は4月2日ナゴヤ球場にて、12時30分プレイボール予定だ。

(記事=川﨑史緒、写真=家永萌愛・遠藤匠真・川﨑史緒・童野翔也・山口小春)


選手・監督コメント

安藤寧則監督

‐相手が惜しみなくピッチャーをつぎ込んできたが予想通り?

展開も展開なので、来るだろうなと。

‐最後中西は少し力んでいた?

そうですね。際どい所の際のところでもう一個上げてもらえるような投球ができたらいいんですけどね。しょうがないです。

‐今季中西は抑えとしての起用を考えているか

今日はそうですね。

‐今日の常廣投手のピッチングの評価は?

良い時を知ってるので。ただ、1失点でその前にチャンスもあって、点を取ってやれなかったっていうのは悔しいですね。良いピッチャーであって、野手(の力)で勝つピッチャーに変えてやりたいっていう思いはあるので、その悔しさだけですね。

常廣羽也斗投手

‐今日のピッチングはどうだった?

先制点を与えてしまったので。点を取れないならこっちも点を与えないように、あのままゼロで行ってれば1対0で勝ってたので、そこだけですね。先制点を与えてしまったのがよくなかったです。

‐あの場面(7回裏に失点した場面)は3つストレートを続けた感じですか?

そうですね。ボールが続いてて、メンタル的にも変化球投げる余裕がなかったというか。まっすぐで勝負するしかないなと思って勝負したまっすぐだったので、結果は別にいいですけど、次はそこでしっかりもう一個修正して、変化球とかも投げられるようにしたいです。

‐先発ということで、ペースを考えながらの投球だった?

基本的に力の分配とかは全く考えてなかったです。

‐途中からストレートが良くなったきっかけは?

普段練習で意識してることをもう一回ブルペンで振り返って、マウンド上で冷静に分析できたっていうのが良かったです。

‐具体的に分析できたことは何?

地面の使い方とか、上半身と下半身のブレとかそういうことです。

‐先発転向に向けて冬に意識してトレーニングしたことは?

まず先発だったら球数投げられるっていうのが一番大事で。1戦目任せてもらったら1戦目と3戦目で投げるピッチャーがエースだと思ってるので、そこでしっかり投げられるように、毎日ブルペンに入ってたくさん投げる練習をしてきました。

‐今日先発してみて手ごたえは得られた?

自分のピッチングだけ見たら、開幕戦にしては合格点ではあるかなって思いますが、ここからどんどん上げていかないといけないです。

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