青学大ラグビー部から森岡悠良(総1=京都成章)市川結雅(法1=名古屋)がU20日本代表メンバーとして選出され、6月20日から7月19日にかけてジョージア遠征に参加した。今回は2人に遠征を振り返っての感想を聞いた。
森岡は高校時代、日本代表活動にケガで参加できなかった経験を持つ。当時の悔しさが今も残っているようだった。だからこそ、大学では「必ず日本代表に選ばれる」という強い思いを森岡は持ち続けてきた。
そして迎えた今年。その目標は、本人が想像していたよりも早く実現する。
「正直、最初は実感がありませんでしたが、日本を背負って戦うという重みを感じました。(選ばれたときは)本当に嬉しかったです。」
真っ先にその喜びを伝えたのは家族。「おめでとう。」その何気ない一言が、これまで支えてくれた時間を物語っていたという。

移動中の森岡
提供:青学大ラグビー部
―日本代表で最も印象に残ったことは
森岡:「選手一人ひとりの主体性です。全員がスキルも高いですし、自分で考えてプレーしていました。ハドルを組めば、誰か一人が話すのではなく、全員が意見を出し、全員が仲間に声を掛ける。聞いているだけの選手はいませんでした。」
プレーのレベルだけではなく、チームを良くするために、自分から発信する姿勢こそが、日本代表のスタンダードだったという。
―世界との差はどこにあったか
森岡:「最後の 5〜10 分で差を感じました。特に差を感じたのは、テクニックです。」
相手は疲れが見える時間帯でもオフロードパスをつなぎ、わずかな隙を逃さない。日本はディフェンスが乱れた瞬間を突かれ、試合を決められる場面があった。世界は、最後まで技術を遂行する力を持っていたという。
その一方で、アタックのスピードやテンポ、低く刺さるタックルは、日本の強みだと思った、と日本が戦える武器も確かに感じ取っていた。
―個人として手応えを感じた部分は
森岡:「タックルとハンドリング、それから状況判断は通用しました。」
相手の動きを見て裏へキックを蹴るのか、外へ展開するのか。判断力は、世界でも十分に勝負できると感じたという。

ボールを運ぶ森岡
提供:青学大ラグビー部
―今回感じた課題は
森岡:「フィジカル、トップスピード、キックの多様性です。来年また代表に選ばれるためにも、この3つは必ず伸ばしたいです。」
―日本代表で行っている練習は
森岡:「やっていること自体は、(普段と)そんなに変わらないと思います。違ったのは、一つひとつのプレーに妥協しないこと、自分の役割を理解し、周囲と積極的にコミュニケーションを取る姿勢、チーム全体で高い基準を共有すること。」
高校時代に届かなかった日本代表だが、その悔しさが、大学での挑戦につながった。そして世界を知った今、リーグワンでプレーするという新たな目標が見えてきた森岡。世界で得た経験を日常へ持ち帰り、一歩ずつ積み重ねていく。
市川はU20 日本代表のメンバーに選出されたときのことを振り返り、「まさか、自分が選ばれるとは思っていませんでした。」と静かに話してくれた。
選出の知らせを受けたあと、最初に報告したのは家族だった。支えてくれた両親へ、「選ばれた」と連絡したという。知らせを受けた家族や高校時代の恩師も、自分のことのように喜んでくれた。多くの人の支えがあって、ようやく立つことのできた世界の舞台だったと語った。

プレー中の市川
提供:青学大ラグビー部
―今回の活動で最も印象に残ったことは
市川:「みんなが、どうしたらチームがもっと良くなるかを常に話していました。練習中だけではなく、ミーティングの前に早く来て身体を動かす選手がいる。練習のない日にウエイトトレーニングに励む選手がいる。誰かに言われたからではなく、自分たちで考え、自分たちで行動する。そんな姿勢が、日本代表では”当たり前”になっていた」という。
―世界との差を感じたところは
市川:「高さや体の大きさはやっぱり違いました。モールも、とにかく重かったです。低くコンタクトできることや、規律を守ってチームで戦えることは日本の強みだと思いました。」
と、通用する部分も感じたという。
また、スクラムでも規律を守り続けることで相手の反則を引き出し、チーム全員で戦う姿勢は世界でも十分に通用したという。個の力だけではなく、組織として戦う日本ラグビーの価値を、世界の舞台で改めて実感したと語った。
―普段の練習との違いは
市川:「やっている練習自体は、日本代表も⻘学も大きくは変わらないと思います。違いは一つひとつの練習に向き合う姿勢。」
短い時間でも集中し、妥協せずに取り組むこと。必要だと思えば自分たちで集まり、映像を見て分析し、話し合うことや、誰かにやらされるのではなく、自分から動くこと。
世界で感じたスタンダードは、特別なものではなく、”当たり前”を、どれだけ高いレベルで積み重ねられるかの違いだったという。

試合でジャンパーを務めた市川
提供:青学大ラグビー部
―世界を体感して
市川:「世界には、自分と同じポジションに優れた選手が数多くいた。その姿を見て、追い越さなければいけないという思いが強くなった」
そのためには、今いる環境で誰よりも高い基準を持ち続けることもし現状に満足できないなら、自ら新しい環境を探し、成⻑する方法を考えること。
待つのではなく、自ら動くという姿勢を学んだという。

円陣を組む日本代表
提供:青学大ラグビー部
世界で得た経験は、代表ジャージーを着た数週間だけのものでは終わらない。そこで感じたスタンダードを、⻘山学院大学の日常へ持ち帰り、そして、自らの行動で仲間へ伝えていく。挑戦は、ここから再び始まる。
(記事提供=青学大ラグビー部、編集=遠藤千果)


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