関東大学対抗戦A 対明治学院大 12月12日 於・熊谷スポーツ文化公園
◆結果◆
○青学大73―19明治学院大●
前半35-7
6分=相根トライ、桑田ゴール成功
19分=手島トライ、桑田ゴール成功
25分=相根トライ、桑田ゴール成功
32分=山同トライ、桑田ゴール成功
38分=黒木トライ、桑田ゴール成功
後半38-12
5分=榎本トライ
11分=黒木トライ、桑田ゴール成功
15分=榎本トライ、田口ゴール成功
21分=相根トライ、田口ゴール成功
25分=手島トライ
29分=手島トライ、青沼ゴール成功
◆メンバー◆
1田中創太郎(法2)
2相根大和(法4)
3安部駿亮(コ1)
4清原裕揮(営4)
5江金海(総3)
6中谷玲於(済4)
7金原匡佑(国経3)
8辻村康(マ2)
9山同光(法3)
10桑田宗一郎(社4)
11手島究(法4)
12青沼駿昌(マ1)
13田口公暉(法3)
14榎本拓真(法1)
15黒木陽斗(法4)
16石川大貴(マ4)
17柳井健太郎(電4)
18 中西翔太郎(総4)
19渡邊元樹(総3)
20小島静也(国経4)
21亀井健人(営2)
22 桑田敬士郎(営2)
23衣笠竜世(社4)
1年間奮闘を見せてきた青学大ラグビー部も、いよいよ最終節を迎えた。負ければ対抗戦Bに降格と、重圧のかかる一戦。しかしそんな重圧の中でも、グラウンド上では終始「青学楽しもう!」「エンジョイ!」という明るい声と笑顔で溢れ、今季の集大成で11T9Gと相手を圧倒。対抗戦A残留も決め、笑顔で有終の美を飾った。
序盤、テンポの良いパス回しで敵陣に攻め込み、ラインアウトモールからHO相根大和(法4)が飛び込んで先制トライ。その後14分にトライを献上し同点に並ばれるも、「大丈夫!我慢だよ青学!」と前向きな声で、今季取り組んできたロータックルで体を当て続け、ディフェンスから自分たちの流れを作ろうと奮闘。
すると19分、FL中谷玲於(済4)の強烈なタックルが相手に刺さりノックオンを誘うと、そのこぼれ球をすかさず獲得。FL金原匡佑(国経3)がビッグゲインで相手を引きつけたところで、WTB手島究(法4)にオフロードパスで繋ぎ、トライ。
続く25分にもラインアウトからスローワーのHO相根が走り込みトライ、鮮やかなセットプレーでスコアを21-7まで突き放した。
その後も青学大は攻撃の手を緩めることなく、31分にはフェーズを重ねてSH山同光(法3)がディフェンスの隙をついたトライを奪い、38分には敵陣ゴール前スクラムでFW陣が圧倒し、展開したボールを最後はFB黒木陽斗(法4)がトライ。35-7で前半を折り返した。
後半も集中力を切らさずに攻守ともにハイパフォーマンスを見せた青学大。5分、着実な展開ラグビーからWTB榎本拓真(法1)がトライを奪うと、11分にはターンオーバーから素早く展開、SO桑田宗一郎(社4)がキックで自らエリアを進めると最後はFB黒木がゴールラインに飛び込んだ。さらに15分には相手のパスの乱れに素早く反応したFB黒木がカウンター。タックルを受けながらSH山同に繋ぐと、山同も俊足を生かしたビッグゲイン。タックルで倒される寸前に内側にサポートで走っていたWTB榎本にオフロードパスで繋ぎ、トライ。
その後も気迫のディフェンスで相手のミスやペナルティを誘い、敵陣でマイボールを継続する。今季追い求めてきた青学ラグビーの完成形が終始見られた。
さらに、前節の立教戦ではFWを軸にアタックを仕掛けたが、今節ではそれに加えBKの展開力も磨かれ、まさに隙のないアタックでディフェンスを苦しめた。ノーサイドまでにHO相根が1トライ、WTB手島が2トライを加え計11本のトライを奪い、強豪の地力を見せた。
また、今季対抗戦でキック成功率88.9%(16/18)の正確なキックでチームを支えたSO桑田の後継者候補も現れた。ジュニア戦で活躍を見せたCTB田口公暉(法3)、対抗戦全試合先発のCTB青沼駿昌(マ1)がともに1本ずつコンバージョンゴールを沈め、来季に繋がる経験を積んだ。
そしてノーサイドのホイッスルが鳴ると、選手達は笑顔で健闘をたたえあった。4年生は皆、全てを出し切ったような晴れやかな表情だった。
「日本一」を目標に掲げ、チーム全員で駆け抜けた1年間。残念ながらその目標は達成できなかったものの、名だたる強豪相手に体を当て続け、苦しめ、去年より一つ順位を上げて対抗戦A7位でシーズンを終えた。さらに対抗戦A残留を決め、来季に繋げた財産は大きいだろう。
この試合を以て、21人の4年生が青学大ラグビー部としての4年間に終止符を打った。ジュニア戦や対抗戦で誰よりも声を出しチームを鼓舞し続けていた姿、練習中に冗談を言って空気を和らげている姿、誰かがミスをするとすぐに背中をポンと押しにいく姿、誰よりも体を張ってプレーで示す姿。シーズンを通して4年生のいろいろな姿を見てきたが、穏やかながら全員がチームの勝利のために動き、笑顔が絶えない最高の学年だっただろう。
AGRはこれからも進化を続ける。偉大な4年生の背中を追いかけてきた1年間。悲願の日本一に向け、黒黄の男たちの新たな挑戦が始まる。
(記事・写真=山口美海)
コメント