いよいよ始まる秋季リーグ。17年ぶりのリーグ制覇、18年ぶりの日本一を成し遂げた青学ナインの活躍に期待がかかるシーズンを前に、全3回に渡る対談企画を用意しました。
最終回は、2部時代を乗り越え日本一まで駆け上った4年生コンビ、中島大輔 (総4=龍谷大平安)と松井大輔 (コ4=県岐阜商)の対談をお届けします。
ー春季リーグは優勝して日本一になりましたが、振り返ってみて、お二人にとってどのようなシーズンでしたか?
中島大輔(以下、中島):どう?
松井大輔(以下、松井):うーん。まあ、本当に1番良い結果が出たリーグ戦だったので、本当に良かったというか嬉しいです。
中島:そうやね、1年生のときは2部やって、で、お互い1年生の時から出てる中で、やっとの思いでつかんだというか。1部昇格・優勝・日本一なんか正直、正直ね、夢物語と言うか、ただ言ってるだけなんじゃないかみたいな、2部時代はそんな感じだったので、1部の景色も知らなければ優勝とかもわからんって感じやったからな。
松井:うん。
中島:それが自分の代で残せたっていうのは、すごい嬉しかったですね。
ーシーズン中のお互いの活躍を見て感じたことはありますか?
松井:いやもうキャプテンとしてすごい雰囲気良く、今年のチームカラーというかそういうのを出してくれた良いキャプテンだったなあっていう。
中島:ありがとう。
松井:まあこれからも秋もあるけど、春はそういう雰囲気が作れていて、本当にチーム全体が明るい(雰囲気)だったなあって。まあもちろん、上位打線打ってるので塁出て盗塁したりとか、本当にもう、プレーでもキャプテンとして全てにおいて引っ張ってくれる活躍でした。
中島:ありがとう(笑)。俺はね、松井の活躍にめちゃくちゃ嬉しかったよ。
松井:あー。
中島:(松井が)1年のとき、2年春くらいまでめっちゃ良かったんですよ。めっちゃ良かったのに、そんな上手くも行かないというか。ベンチ外も経験してなかなか悩んでいた松井が、復活じゃないけど進化して帰ってきて、やっぱあのマウンドで吠えてる姿っていうのは、俺もうすごいセンターから見てて感動してて、嬉しかったです。自分もやる気になったと言うか、やっぱ4年生がしっかりしないとなっていうのは思いましたね。
ーちなみに、お互いのプレーで印象に残っているシーンはありますか?
中島:富士大戦やな俺は。
松井:まあね(笑)
中島:あのピンチの場面で出てきて抑えてくれたのは、頼もしいなあって思ったよ!はい。
松井:いやもう、全国の満塁ホームランですよ。(全日本選手権準々決勝)
中島:あれしかないよな。
松井:あと、國學院戦の一戦目のサヨナラ打ったやつ。
中島:おー。
松井:1年の頃、タイブレークのときに、ここでヒット1本打てば勝てるみたいなときに打てなかったあの中島大輔が、あの場面で打てるようになった成長ぶり、さすがっす。
中島:たしかにね(笑)。打てんくて泣いてたもんな。
松井:あの泣いとった1年中島大輔が(笑)
中島:懐かしいなあ。
松井:うん、懐かしい。
ー2部を経験された最後の代で、特に松井投手は1部昇格の立役者だと思います。今春日本一になってみて、改めて、2部時代の経験が生きていると思うことはありますか?
松井:いやもうもちろん、2部の時代があったからこそ1部でできる喜びがあったり、逆に2部に落ちたらやばいっていう危機感もあったりで。
中島:せやね、下の怖さはね。
松井:そう、下の怖さっていうのを知っているからっていう感じです。
中島:そうですね、まあ、4年生しか知らないですけど、あれはね、格差があるから。
松井:うん。
中島:1部と2部じゃ落ちれないっていうプレッシャーはあるけどっていう感じですかね。
ー中島選手は今夏、大学日本代表で主将に選出されましたが、日本代表チームの主将を経験してみて感じたことや学んだことがあれば教えてください。
中島:感じたことは、1人1人の意識の高さっていうのはやっぱり感じましたかね。キャプテンになった以上周りを見るようにはしましたし、1人1人とコミュニケーション取る中で、やっぱり、一流の選手は一流なんだなっていう。自分の意識の低さというか、恥ずかしいぐらいなときもありましたし。あとは、みんな(チーム全員)青学ではないので、大学によって厳しい厳しくないがある中で、ここ(青学)よりもキャプテンをしてた感はありましたね。やっぱり厳しい大学の選手たちは「キャプテン次は?次は?」って言われるんで、どっちかって言ったらここよりも仕切っている感じというか。良い意味で自分をより出せたというか、ていうのはちょっと変わったのかなって思いました。
ー松井投手は日米野球を見ていましたか?
松井:まあちょくちょく、見れるときは見てました。
中島:絶対見てないやろ。
松井:あのー、ちゃんとYoutubeで(笑)。
中島:朝イチ?
松井:朝練終わったタイミングでやってたら見てたし、やってなかったら見てないけど。
中島:あー朝練終わったくらいやなあ。
ーキャプテンの活躍はどう感じましたか?
松井:もう本当に、遠い存在になったなあみたいな。
中島:思ってないやろ(笑)。
松井:大学で本当に超有名・超一流の選手たちをまとめあげているキャプテンになったのかなって。遠い存在だなあっていうのは本当に思いました。
中島:びっくりするやん?びっくりするやん?俺が一番びっくりしてるから(笑)。いや本当にありえんよね(笑)
松井:だって俺らが高校とかさ大学1,2年のときの大学代表のキャプテンなんてさ、やばいやん!大学ジャパンのキャプテンなんて。やばいやん。
中島:やべえよな。びっくりやわほんとに。
松井:本当にやばいなあって思った。うわぁ、そういうのになったんだみたいな。
ー青学内または他大学で意識している選手はいますか?
中島:僕は、亜細亜の天井選手。センター守ってて左打ちでみたいな結構タイプが被る選手で同ポジションなので、やっぱり色んな評価気にしますし、成績もかなり意識してますね。
松井:まあ、僕はあんまりいないすけど、(打者で)プロ志望届出しますみたいな人はやっぱ抑えたいなっていう。プロ行きますって宣言してるような人たちは、バッター陣は絶対抑えたいなっていう。
中島:バッターね、同じピッチャーじゃなくて?
松井:同じピッチャー、まあ対戦せんやん別に。
中島:じゃあ俺も対戦せんやんそんなん言い出したら。
松井:たしかに、あぁたしかにねまあそうやけど。
ー秋のリーグ戦でそれぞれ注目してほしいポイントを教えてください。
松井:うーんまあ、僕はやっぱり、マウンドでの躍動感というか。
中島:おおー(笑)
松井:抑えたときのガッツポーズであったり。
中島:ふはは(笑)。カッコいいの頂戴ねカッコいいの。
松井:まあそこっすね。抑えるときの気持ちの入り方とかっていうのはやっぱり意識してるんで。
中島:僕はプレースタイル的に単打を打って走るみたいな足を注目されがちですけど、一発も打てるんだぞっていう長打力っていうのも見せれたらなって思うんで、そっちにもちょっと、バッティングの方にもちょっと注目してもらえたらなって思います。
ー松井投手はよくガッツポーズされていますよね。
松井・中島:爆笑
松井:思いました?
中島:ダサいなって?(笑)
松井:いや、あのこれ、賛否分かれてるんすよ。賛否分かれてて、否のほうが多いです。「あれダサいからやめろ」って(笑)
中島:ダサいからやめろ(笑)
松井:中央戦と、國學院戦の優勝決まったときが一番、全身で表現しちゃった(笑)
ーラストシーズンに向けての意気込みをお願いします。
松井:この4年の春のシーズンまで、個人的には結構山あり谷ありの色々な感情があった3年半だったので、もう本当に最後秋はやれること全部やって、どんな結果であっても自分のやれることやれればそれでいいと思うんで、チームに貢献できるように頑張りたいです。
中島:そうですね、まあ1年生から色んなことがあって、良いときも悪いときも。でも、長いようで気づけば最後かなっていう感じもするんで、今まで経験してきた4年間を最後ぶつけるだけかなとも思うんで、キャプテンとしてチームをまとめあげて、個人もそうですけど、ダメでも全員で戦いに行く姿勢っていうのは、僕が先頭に立ってできたらなって思ってます。
秋季リーグ開幕直前特集ということで、中島選手と松井投手についてもっと知ることができる質問にも答えていただきました!
ー最近の趣味は何ですか?
中島:うーわ、うーわめっちゃ難しい。えーTikTok鑑賞です。これ趣味でいいですかね?それ一択っす。
松井:趣味かあー。趣味ちょうど今ないんすよね。
中島:お前なんか言うとけ、今までいっぱいあったやろ。
松井:いっぱいあったねぇ。
ー松井投手は今まで何にハマっていましたか?
松井:えっと、一番最近ハマってたのは(アコースティック)ギター弾くのにちょっとハマってて。
中島:(笑)。それでいいやん。
松井:それぐらいです。それにしといてくださいかっこいいんで。
ー何か弾けますか?
松井:いやまあ適当になんか。チェリーとか(スピッツ)。楽譜見ながらなんですけど、コードの表見ながらはなんとか。
中島:すげー。
ーオフの日は何をしていますか?
松井:オフの日は寝れるだけ寝てます。
中島:一緒なんよな。
ー青学野球部の良いところを教えてください。
中島:楽しいところじゃないですかね。良い意味で厳しさがないというか、でもだらしなくないというか。野球に対して全員が真剣な中で、上下関係は多少ありながら、ほぼなく、楽しく野球できているところがやっぱ一番良いところじゃないすか。
松井:まあ、少数精鋭が一番の特徴かなっていうので、みんなにチャンスがあったり、1人1人の意識が高まったりっていうので、良いことしかないです。
ープレー中と普段の生活でギャップのある人はいますか?
中島:俺は?
松井:ギャップでしょ?ギャップないよ。
中島:あ、ない?
松井:ある?あ、でもねー、試合中結構集中してるから、話しかけてもなんか、会話にならない(笑)。話しかけても「うん」みたいな(笑)。結構集中してるでしょ?
中島:え俺逆なんやけど。俺さ、グラウンドやったら後輩喋ってくれんのにさ、寮じゃ喋ってくれないんすよ。どうしたんかなーと思ったら、俺、寮めちゃくちゃ怖いらしい。
松井:そうなん?
中島:って言われます。寝起きが悪いらしいっす。
松井:俺良い意味でないっしょ?
中島:ないなあ。
中島:それ言ったら史礁とかちゃう?最近は。プレーがすごくなってきたからのあれも入ってますけど、普段あんまり誰も頼りにしないタイプというか、頼りになるかって言われたらそうでもないけど、やっぱプレーになれば頼りになるっていう感じ。
松井:そうやな(笑)。それで言うと史礁やな。
中島:でも、基本はみんなポンコツキャラやから。
松井:みんな本当に私生活はポンコツというか、バカばっかりなんで。
中島:計算して頭の良いやつはあんまりいない。
松井:多分キャンパスとかで、ゼミとかで発表して、何喋っとんこいつみたいなやつがいっぱい活躍してるから。
中島:そんな感じっすね。それで言われたらみんなかもしれないすけど、中でも史礁が一番かな。
ーお二人の普段のキャラクターを教えてください。
松井:大人しいキャラやと思う。
中島:大人しいと思うよ結構(笑)。
松井:(中島は)変人キャラ。ちょっと変キャラ。不思議ちゃんキャラ。
中島:らしいっす。
ー不思議ちゃんエピソードはありますか?
松井:不思議ちゃんエピソード…
中島:それないやろ?ないやろ?だから(笑)
松井:あのねー、変なところに疑問を抱いたり、気になっちゃったりするんすよ。普通そこ気にしんやろみたいな。例えばなんやろな。例えば…
中島:出てこんやろって。
松井:えっと…この前の話でいうと、トスの回転がどうのこうのみたいな。普通そんなとこ気にせんやん?
中島:まあね。松井にやっぱり変って言われて、どこがすかって聞いたら、「独特な世界観がある」って言われたんで、良いのか悪いのか、よく変って言われますね。
松井:良い意味で自分を貫いてるというか。
中島:でも、でも、俺って変だと思います?
ー全く思ってないです。
中島:ほらほらほらほら。
松井:いや、違うんっす違うんっす違うんっす。
中島:これで言ったら、常廣(羽也斗・法4=大分舞鶴)・松井の変には勝てへんよ。
松井:関りが浅い人にとっては別に普通なんすよ。僕も1年のころは全然普通だと思ってました。で、3,4年になってから、うわこいつちょっとおかしいなっていうのに気づき始めたんすよ。
中島:あはは(笑)
松井:関われば関わるほど、噛めば噛むほど色んな味が出てくるんすよ。
中島:らしいです(笑)。そんなことはないですけどね。
松井:絶対認めないんですよ。でも周りはみんな言います。変って。
ー松山開催で楽しみにしていることはありますか?
中島:僕は飛行機乗れることすかね。
松井:僕は四国が初めてなんで、どういった気候だったりとか、食文化とかだったりっていうのは気になります。
ーファンの皆さまへメッセージをお願いします。
松井:日本一目指して頑張りますので、応援よろしくお願いします。
中島:一緒やな。全力プレーで頑張るんで、引き続き応援お願いします。
(聞き手=川﨑史緒、写真=遠藤匠真・川﨑史緒)
4年目の絆を垣間見せてくれた中島選手と松井投手の活躍は、9月2日に坊っちゃんスタジアムにて開幕する東都秋季リーグで見ることが出来ます!四冠達成に向けて、熱い声援を届けましょう!
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