【硬式野球】投打で躍進!4年生コンビの気合の投球、打線の爆発で6得点の快勝!

硬式野球

東都大学野球野球 春季1部リーグ 対日大 最下位決定戦 6月1日 於・明治神宮野球場

◆結果◆
青学大 201 000 003|6
日 大 000 010 002|3

◆出場選手◆
1 中 中島大輔 龍谷大平安
2 三 佐々木泰 県岐阜商業
3 二 山田拓也 東海大相模
4 一 田野孔誠 聖光学院→片山昂星 東海大菅生
5 左 山中稜真 木更津総合
6 右 大手晴 横浜
7 指 小田康一郎 中京→冨樫智也 関東一
8 遊 手塚悠 常総学院
9 捕 佐藤英雄 日大三
P 北村智紀 龍谷大平安→金城伶於 神村学園


一週目に3校とも1勝1敗で終えたことで二週目に突入した最下位決定戦。ここで負ければいよいよ後がなくなってしまう大事な一戦で、青学大は気合のこもったプレーで勝利を掴み取った。

先攻の青学大は、初回から積極的な攻めの姿勢を見せて先制点を挙げた。先頭バッターの中島大輔(総3)がいきなりレフトへの3ベースヒットを放ち無死3塁のチャンスを迎えると、続く佐々木泰(コ2)のショートゴロの間に生還し1点を先制する。さらに、山田拓也(済4)が1塁手の捕球エラーで出塁、続く田野孔誠(コ4)がセンターへのヒット、大手晴(文2)が四球でそれぞれ出塁し2死満塁のチャンスを迎えると、打席に入った小田康一郎(文1)がセンターへのタイムリーヒットを放ち1点追加。青学大は初回に2点を先制し、試合の流れを掌握した。

1回表、三塁打を放つ中島

1回表、タイムリーヒットを放った小田

この試合、先発のマウンドに上がったのはエース北村智紀(総4)。北村はこの日、素晴らしいピッチングを見せた。

初回は1人に出塁を許すもテンポの良い落ち着いたピッチングで後続を抑え、無失点で終えた。

素晴らしいピッチングを見せた北村と捕手の佐藤

3回表、一死から片山昂星(総4)がセンターへのヒットで出塁すると、続く山中稜真(社4)の打席間に相手の暴投とセカンドゴロで片山が進塁。一死三塁のチャンスを迎えた。打席に大手が入ると、センターへのタイムリーヒットを放ちさらに1点追加。青学大は序盤に3点の獲得に成功した。

3回表、暴投の間に進塁する片山

3回表、タイムリーヒットを放った大手

追加点に喜ぶ青学大ベンチ

ハイテンポで素晴らしい投球を見せていた北村だが、5回裏、2者連続ヒットを許し無死一、三塁のピンチを迎えると、続く日大・星の一、二塁間の併殺打の間に1失点。この試合初の失点を許した。

5回裏、失点した直後、マウンドに集まるバッテリーと監督

8回裏には連打で二死一、三塁のピンチを迎えるとピッチャーは金城伶於(文4)に交代。後続から三振を奪い、無失点で切り抜けた。北村は合計8個の三振を奪う気合の入った素晴らしい投球内容でマウンドを降り、最後まで日大に流れを渡さなかった。

8回裏、ピンチを切り抜けた金城

勢いに乗った青学大打線は9回表にダメ押しの追加点を獲得する。この試合猛打賞の中島が本日2本目の3ベースヒットで出塁、さらに佐々木の四球で無死一、三塁のチャンスを迎えると、続く山田がライトへのタイムリーヒットを放ち1点追加。大手の四球でなおも二死満塁のチャンスが続く中、打席には小田が入った。小田は死球を受けて押し出しの1点を追加すると、そのまま代走の冨樫智也(国4)と交代。冨樫は今季初出場を果たした。続く手塚悠(社3)の打席間には相手の暴投により1点追加。積極的な攻めの姿勢で獲得した3点は、青学大を勝利にぐっと近づけた。

9回表、タイムリーヒットを放った山田

ホームに生還しベンチと喜ぶ中島

9回表、死球を受けた小田

9回表、小田の代走で出場した冨樫

9回裏、一人に出塁を許し一死一塁とすると、続く打者の打球を手塚が悪送球し1失点。バッターランナーはこの間に三塁へ進塁すると、後続にレフトへの犠飛を放たれさらに1失点。その後は抑えたものの、もったいない2失点でこの試合を終えた。

試合後安藤監督は今日の試合を振り返って、「ピッチャーの4年生二人がしっかり投げ切ってくれたと思います」と述べ、投手二人を労った。「キャッチャーの佐藤英雄(文3)が良くピッチャーをリードして、良さを引き出してくれたと思っている」と佐藤のリードも良いピッチングの要因に挙げ、「(スタメンを外れたときから)他者意識を大切にしてくれだした。今まで以上に丁寧に、記憶じゃなくて記録に残すようにというところを本人も意識しだし、今日そのアクションが実ったんじゃないか」と佐藤の努力を称えた。打線の奮起については「簡単なアウトをあげないというところで各々が考えて、出してくれたかなという風に思います」と語った。

良いリードを見せた佐藤

北村・金城の気迫の投球、打線の躍進は今まで以上に気合が入っており、必死で試合に臨んでいることを示していた。「頑張っているのは俺らだけではない。毎回スタンドに足を運んでくれている人、ネット中継を見て応援してくれている人、そういう人たちみんなが頑張っている。だからこそ、悔しいじゃなくて恥ずかしいプレーはできないぞというところは口酸っぱく言いました。」安藤監督の言葉が選手全員を奮い立たせ、この試合を勝利へ導いたのだ。

素晴らしい投球を見せた北村と金城

しかし、この試合を勝利で終わったからと言って監督はまだまだ気を緩めてはいない。「結果から反省すべき点は反省する必要があるし、やはりまだまだ甘いということで。今日もまだまだ甘いということで勝った後叱った」「勝ちたいから褒めない。いい意味で認めない」と気合十分な意気込みを記者に語った。

気合十分の安藤監督

全6戦を終えて3校とも2勝2敗で終わった場合、失点差で最下位が決定する。この事実を考慮すれば、9回裏の2失点は非常にもったいない失点となった。6月2日に行われた中大対日大戦で日大が勝利したことにより、3日の対中大戦がUDトラックス上尾スタジアムで行われることが決定し、入れ替え戦回避に向けて後がない状況に置かれている青学大。3校の総失点数はそれぞれ青学大が13点、中大・日大が15点であることから、対中大戦で負けたとしても1点差以内であれば1部残留が決定する。

投打が噛み合い良い形で勝利を飾った勢いそのままに、守備・攻撃の隙をなくすことができれば青学大の勝利は見えてくるだろう。1部残留に向けて、両者負けられない白熱した戦いが繰り広げられるプレーオフ最終戦に注目だ。

(記事=川﨑史緒、写真=川﨑史緒・渋谷聡志)

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