【硬式野球】児玉が無念の初回KO。打線も沈黙し勝ち点を落とす

硬式野球

東都大学野球 春季1部リーグ 対日大 第3回戦 5月17日 於・明治神宮野球場

◆結果◆
青学大 001
 000 000|1
日 大 210 010 00X|4

出場選手
1 二 藤原夏暉 大阪桐蔭
2 三 佐々木泰 県岐阜商
3 一 小田康一郎 中京
4 中 西川史礁 龍谷大平安
5 指 松本龍哉 盛岡大付→ 打 田中幹大 武田
6 右 中田達也 星稜→ 打 森澤拓海 履正社→ 右 青山達史 智辯和歌山
7 捕 渡部海 智辯和歌山
8 遊 初谷健心 関東第一
9 左 南野倫平 龍谷大平安→ 打 星子天真 大阪桐蔭

P 児玉悠紀 日大三→ 中西聖輝 智辯和歌山→ 渡辺光羽 金沢学院大附→ ヴァデルナフェルガス 日本航空→ 北條慎治 花巻東


前日今季初黒星を喫し、何としてでも勝利をあげようと挑んだ対日大3回戦。しかし序盤から苦しい展開が続いた。ここまで防御率0.00と東都打線を抑え込んできたエース・児玉悠紀が初回にまさかの2失点。2回にも中西聖輝が痛恨の被弾、劣勢は続く。その裏、初谷健心にソロホームランが飛び出し反撃開始かと思われたが、打線は日大投手陣に抑え込まれ沈黙。前日に続き敗戦し、勝ち点を掴むことはできなかった。

先発を託されたのは児玉悠紀(コ4=日大三)。無四球完封勝利をあげた対日大1回戦に続き、中1日での登板となった。しかしこの日は序盤から制球が定まらず、先頭打者に四球を与えると続く打者にもヒットを許す。その後もピンチは続き2死満塁とすると日大3番・菊池に甘く入ったストレートを三遊間に運ばれる。その間にランナー2人が生還し、今春初の失点を許した。日大打線の勢いを止めたいところだが、児玉は直後の打者に対しても四球を与える。精彩を欠いた児玉に対し安藤寧則監督は「球を操れてないなというところがあったので、スパッと交代させた」とここで交代を告げる。児玉はわずか26球で降板となった。代わってマウンドにあがった中西聖輝(コ3=智辯和歌山)は落ち着いた投球でピンチを脱した。

先発の児玉

児玉は2/3回で降板。マウンドを中西に託す

中西は悪い流れを断ち切ったかと思ったが2回裏、1死で日大1番・米津に放った初球をレフト方向に運ばれ、被弾。その後は打者を冷静にさばくも点差は3点に。

2番手で登板した中西

3回表、勢いづけたい場面で初谷健心(総3=関東第一)が甘く入ったストレートを仕留め、今季初となるホームランを放った。喜びを爆発させながらダイヤモンドを一周し、ベンチは歓声と笑顔に包まれた。

今季初のホームランを放った初谷

ベンチではガッツポーズを見せた

その後青学打線は、2番手として登板した日大・市川の変化球を織り交ぜた投球に翻弄され、8回まで三者凡退が続く。得点のきっかけを掴むことができない。

4番の西川は無安打に終わった

安定した投球を続けてきた中西だが、5回には先頭打者にヒットを許し1死2塁とすると、高校時代から女房役を務めている渡部海(コ2=智辯和歌山)とのバッテリー間でエラー。痛恨の追加点を許してしまう。

中西と渡部

6回からは渡辺光羽(営3=金沢学院大附)が登板。先発を務めた前日に続き連投となった。打たせて取るピッチングで持ち前の安定感を発揮したが、絶好調の日大・谷端にツーベースヒットを放たれ、ここで降板。マウンドをヴァデルナ・フェルガス(国経3=日本航空)に託した。

3番手の渡辺

ヴァデルナは気迫溢れるピッチングでアウトカウントを積み重ねていく。

力投するヴァデルナ

8回裏、2死2塁とするとここでマウンドに上がったのは北條慎治(コ1=花巻東)。安藤監督も「真っすぐの質が良くなった」と期待する注目右腕は公式戦初登板となった。2球目に投じたスライダーが暴投となり2塁ランナーは本塁生還を試みるも、北條は落ち着いてベースカバー。初めてのマウンドを無失点で終え、安堵の色を見せた。

初登板を果たした北條

北條はランナーを落ち着いて処理した

最終回の攻撃、好調の藤原夏暉(法3=大阪桐蔭)が三遊間へのヒットを放ち、望みを繋ぐ。しかし、後続はフライに打ち取られ試合終了。青学大は前日に続き敗戦となり、今季初めて勝ち点を落とした。

この日2本目のヒットを放った藤原

この日47歳の誕生日を迎えた安藤監督。昨年の同日、青学大は17年ぶりのリーグ優勝を果たしていた。「朝起きて娘にお誕生日おめでとうと言われてあっ、って感じで。球場についたらマネージャーの竹澤(結仁、済2=青山学院)にも言われて、分かってたんだ、と。選手たちもそんなことを言ってて逆にそれがなんとかしなきゃ、に変わってうまく発揮できなかったのかなと。5月17日というところが申し訳なかったな」と心苦しさを口にした。

勝負の行方は最終週へ

次戦は5月24日。勝てば優勝が決まる中央大との2回戦だ。安藤監督は「負けた悔しさをエネルギーに変えてやっていきたい」と全力で戦いに挑む所存だ。今季初めて悔しさを味わった青学大ナイン。この節での経験を糧に、指揮官への7日遅れの誕生日プレゼントが見られることを期待したい。

(記事=比留間詩桜、写真=川﨑史緒・比留間詩桜・山城瑛亮)

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