第61回全国大学ラグビーフットボール選手権大会 3回戦 対京産大 12月14日 於・紀三井寺公園陸上競技場
◆結果◆
●青学大 7{0ー35、7ー31}66 京産大○
◆メンバー◆
1木村陽太
2田中太陽
3安部駿亮
4荒川真斗
5梁取駿太
6松﨑天晴
7八尋祥吾
8内藤基
9小林純岳
10青沼駿昌
11川端航聖
12河村凌馬/主将
13榎本拓真
14山本啓太
15白石颯
16中山健太郎
17松下稜
18一ツ橋孟也
19後藤大輝
20角谷銀次朗
21櫻井愛世
22平岡勝凱
23丸岡大地斗
関東大学対抗戦Aグループでは強豪・筑波大を破るなど3勝4敗で5位に食い込み、大学選手権最後の一枠を勝ち取った青学大。1994年以来30年ぶり3度目の出場となった大学選手権で青学大は関西の強豪・京産大と対戦した。

決戦の舞台に現れた選手たち
冷たい雨が降り頻る中、選手たちは緊張した表情を浮かべながらも、時折笑顔を見せつつ堂々とピッチに姿を現した。
〈前半〉
青学大は試合の序盤から京産大の攻撃に翻弄され、自分たちのリズムを作ることができない。自陣深くまで追い込まれ、前半からトライを奪われてしまう。またノックオンなどミスも目立ち、守勢に立たされる場面が続いた。
京産大は強烈なタックルやスクラムで青学大を圧倒する。また巧みなパスワーク、スピードも備えた京産大相手にチャンスを見出すことができない。0対35で前半を折り返した。

モールでは劣勢に立たされる場面が多かった
〈後半〉
後半に入ると青学大は反撃の兆しを見せる。タイトなラインで相手陣内に攻め込むと、パスを受けたNo.8内藤基(ヒ3)が相手守備を切り裂く華麗なステップをみせ、ゴールラインまで駆けていく。今大会チームとして初となるトライを決めた。SO青沼駿昌(マ4)は冷静にコンバージョンゴールを成功させ、7点を獲得した。

ゴールへ走る内藤

トライを決めた内藤(左)

コンバージョンゴールを決めた青沼
しかしその後も京産大は攻撃の手を緩めることなく、フィジカルの強さを活かした強力なタックルで圧倒的な力を示した。青学大は粘りを見せたものの7対66と大差で敗れ、準々決勝進出とはならなかった。
この試合を振り返り糊谷浩孝コーチは「エリアが取れなかったり、1対1のところで受け身に回ってしまい、試合を優位に進められなかった」と話した。また「点差は開きましたけど、選手たちは最後まで諦めずに戦ってくれていた。選手たちを誇りに思う」と選手を労った。主将の河村凌馬(法4)は「京産大のフィジカルの部分で圧倒されて、エリアの部分でも相手優位に進められて完敗だった」と話した。

試合を終えた河村
大学創立150年、創部100年というメモリアルイヤーに大学選手権出場を果たした青学大。この1年チームを牽引してきた河村は「多くの人が注目して盛り上がっている中で勝っための準備をしたが、全国の壁は高いと実感した」と改めて全国舞台の難しさを口にした。『全国大学選手権8強』という今年度掲げた目標にはあと一歩届かなかったものの、「上位校に対しても自分たちのラグビーをすればいいラグビーができるという充実感を感じた」と今年のチームを振り返った。

試合を終え、選手たちは観客に礼をした
河村ら4年生はこの試合を持って引退となるも、全国の舞台で鮮やかなトライをみせた内藤らを中心に来年以降も十分な戦力が期待できる。今大会の借りを返し、悲願の大学選手権ベスト8そして新たな歴史を塗り替えてくれるであろう青学大ラグビー部の活躍から目が離せない。
(記事=比留間詩桜、写真=比留間詩桜・山城瑛亮)
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