【陸上競技】箱根駅伝直前特集⑤ 青スポ的区間予想

今年の箱根駅伝は過去最高レベルの超戦国駅伝だ。昨年度は原監督の巧みな区間配置もあり5度目の優勝を飾った。果たして今年はどのような区間配置となるか。今回では勝手ながら、青スポ記者が区間エントリー前に選手起用を予想していく。

◆青スポ的区間予想◆
1区 吉田圭太   6区 髙橋勇輝
2区 佐藤一世   7区 中村唯翔
3区 神林勇太   8区 飯田貴之
4区 岩見秀哉   9区 近藤幸太郎
5区 竹石尚人   10区 新号健志

往路
今年の1区は史上かつてないほどの高速レースが予想される。順大・三浦や中大・吉居、早大・中谷などを中心に、各校エース級を投入してくるだろう。ここでの出遅れは命取りとなる中で、ここに配置しておきたいのは4年生エース・吉田圭太だ。全日本では7区11位と振るわない走りとなったが、前年度の箱根の1区でトップと18秒差にまとめた実績を持つ吉田なら、今回も区間賞争いに絡みいい流れを作ってくれるだろう。

言わずと知れたエース区間の2区。去年1年生ながらこの2区で5位と好走した岸本が今年は怪我でエントリー漏れ。逸材の穴を埋めるのは同じく今年の全日本で5区区間新を叩き出した、スーパールーキー・佐藤一世だと予想する。計り知れない駅伝力で異次元の走りに期待したい。

3区は長い下り坂があることもあり、スピードランナーが集う区間。ここには安定感抜群の主将・神林を起用し、競技人生の最後にふさわしい、優勝を一気に引き寄せる走りに期待したい。

細かなアップダウンが続く準エース区間である4区には、安定した4年生の岩見秀哉を予想。2年前に同区間で失速。しかし練習を積みフィジカルが格段に強くなったラストイヤーの岩見は、今や難区間をも勝ち切れる実力を持っている。箱根の借りは箱根で。2年前のリベンジを果たし、優勝争いに決定打を打つ走りに期待したい。

天下の分かれ目となる5区。この区間に対する思いが格別に強いのは竹石だろう。去年は出走が叶わず、1年間の留年を決意。今季のチーム状況的にも、情抜きで5区出走が濃厚だ。しかし何よりも、私たち駅伝ファンの願いは、競技人生ラストランを幸せに走り切ることだ。

復路
山下りの6区は小野田、谷野に次ぐスピードスターの誕生が期待される。今季5000m13分台、10000mも28分台を記録するなど、勢いがある髙橋勇輝の起用を予想する。先日の学連記録会も出走なしと、着々と下りの準備をしているだろう。新山下りの神は誕生するだろうか。

少し前まではつなぎ区間と言われた7区も、総合優勝のためにはここに安定して20kmを走り切れる選手を配置することが絶対条件だろう。また気温や追い風との戦いにもなってくるため、今季安定感抜群の中村唯翔の起用を予想する。堅実な走りで区間賞を狙っていきたい。

後半に過酷な上り坂が続く難コース、8区。ここには95回大会で同区2位の好走を果たした飯田貴之を予想。今季はなかなか調子が上がらずもどかしい1年だったが、三度目の正直で区間賞を獲得し、来年につながるプラスの走りに期待。

終盤9区は距離が長く「裏エース区間」とも言われる重要区間。2年生のエース候補、近藤幸太郎の起用を予想。長距離ランナーとしての持ちタイムはピカイチなので、全日本での悔しさをばねに、2年生を黄金世代へと引き上げる走りに期待したい。

優勝のゴールテープを切るアンカー10区には、4年生・ラストイヤーの新号健志を配置した。このコロナ禍のなかでの1年間の集大成となる「絆大作戦」の締めくくりに最もふさわしいのが新号だろう。4年間地道に練習を積んできた成果を見せるラストランで、歓喜のゴールテープを切る姿を見たい。
(山口美海)

 

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