【硬式野球】投打が嚙み合い2日連続の完封勝利!いざ全日本3連覇へ

硬式野球

第75回全日本大学野球選手権大会 対北海学園大 準々決勝 6月13日 於・明治神宮野球場

◆結果◆
 青学大    000 110 300|5
北海学園大 000 000 000|0

◆出場選手◆
1 二 藤原夏暉 大阪桐蔭
2 遊 山口翔梧 龍谷大平安
3 一 小田康一郎 中京
4 捕 渡部海 智辯和歌山
5 指 南川幸輝 大阪桐蔭 → 打指 松本龍哉 盛岡大付
6 三 中山凱 専大松戸
7 左右 大神浩郎 福岡大大濠
8 中 中田達也 星稜
9 右 青山達史 智辯和歌山 → 打左 南野倫平 龍谷大平安

P  ヴァデルナフェルガス 日本航空 → 鈴木泰成 東海大菅生


 

初戦を快勝し、迎えた準々決勝。青学大は札幌学生野球連盟代表・北海学園大と対戦した。先発を任されたヴァデルナフェルガス(国経4=日本航空)は6回途中7奪三振無失点の好投。代わった鈴木泰成(社3=東海大菅生)は4回6奪三振無失点とヴァデルナが繋いだ流れを相手に渡さなかった。打線は全日本選手権で好調のルーキー中山凱(史1=専大松戸)が先制タイムリーを放つ。さらに犠牲フライ、振り逃げで2点を追加し、7回には主砲・小田康一郎(史4=中京)がダメ押しとなるツーランホームランを放つ。青学大は投打が嚙み合い2戦連続となる完封勝利を挙げ、準決勝に駒を進めた。

初回は今大会好調の山口翔梧(営2=龍谷大平安)がいきなりツーベースヒットを放つ。4番渡部海(コ3=智辯和歌山)が四球で出塁し、一時二死一三塁のチャンスを作るも得点には至らなかった。

ツーベースヒットを放った山口

先発のヴァデルナは1から3回まで毎回ヒットを許すも、ここぞで三振を奪い本塁を踏ませないピッチング。スコアボードに0を並べ続けた。自身のピッチングについて「自分の持ち味を出しつつピッチングをしたいなと思ったんですけど、あんまり思うようなピッチングができなくて、反省点ですね。」「変に先発ピッチャーを意識しちゃうとダメなんで自分は。もともとリリーフをずっとやってたっていうのもあるんですけど。ガンガン行きたかったんですけど、それが上手くいかなくて」と、納得のいく結果ではなかったヴァデルナ。次回登板に期待だ。

序盤は両チームともに得点できないイニングが続き、試合が動いたのは4回表。この回先頭の小田がツーベースヒットを放つ。しかし後続が凡打に倒れ、二死三塁となってしまう。打席が回ってきたのは昨日の試合で5打数3安打と絶好調のルーキー中山。中山はバットを折りながらもセンター方向へのタイムリーヒットを放ち、青学大は先制点を挙げた。この打席について中山は「昨日もいい感じで打席に入っていたんですけども、全部、シングルで普通にヒットで、打点がない状況だった。本当にここは1本打って、チームに貢献したいなっていう気持ちで入りました。」と振り返った。念願の全日本選手権初打点は、貴重な先制点となった。

タイムリーヒットを放った中山

春季リーグ戦ではサードのポジションを数多く担っていた初谷健心(総4=関東第一)。全日本選手権の2試合を終えたが、まだ試合には出場していない。「初谷はちょっと体を痛めてるっていうのがあって、それで中山で行こうっていう。」と話した安藤監督。初谷に代わってサードとして先発出場した中山は「自分が守るのが昨日が初めてで、そういうところでは本当に思いっきり勝負していけっていう話は(初谷から)いただいていて。そこで守りに入ったら、その良さが出ないっていうところは言われていたので。そういうところでは、初谷さんが、自分にいい言葉っていうか、その緊張をほぐすじゃないんですけど、そういういいやる気にさせるようないい声かけしてもらって、自分も伸び伸びできてるっていう感じですね。」目には見えないところでチームに貢献する副主将の姿があった。

5回表には昨日より打順が下がった中田達也(社4=星稜)がヒットを放つ。代打で登場した南野倫平(総3=龍谷大平安)はきちんと送りバントを決め、一死二塁のチャンスを作る。続く藤原夏暉(法4=大阪桐蔭)は相手チームのエラーで出塁し、盗塁も決める。一死二三塁のチャンスで山口が犠牲フライを放ち、1点を追加。リードは2点に広がった。

ヒットを放った中田

犠牲フライを放った山口

6回裏には青学大にピンチが訪れる。相手の2、3番打者に連打を許し、無死一二塁のピンチを招く。ここで安藤寧則監督が動く。投手をヴァデルナから鈴木に交代した。鈴木は送りバントを決められた後は二者連続三振で後続をぴしゃりと抑えた。「見事だなと。繋がったらイニング点数出るなら鈴木泰成で行こうとしてたのでしっかり期待に応えてくれた。」と、鈴木は安藤監督の期待に応えるピッチングを見せた。

好リリーフを見せた鈴木

迎えた7回表、途中出場の南野がヒットで出塁する。南野は盗塁を、藤原は送りバントを決めて一死三塁のチャンス。山口の打席で相手投手の暴投による振り逃げの間にランナーが生還し、追加点を挙げた。

ヒットを放った南野

その後は小田がレフトスタンドへ豪快な一打を放り込む。指揮官は「しっかり振り切って、結果的に逆方向に追い込めるってなかなかないと思うので久々見たかなっていう。逆方向へのホームランていうのはとても大きかったしいろんな意味で大きかった」と小田の一打を絶賛。7回に3点を追加し、青学大は勝利にぐっと近づいた。

ツーランホームランを放った小田

残る3イニングも鈴木が投げ切った。鈴木は4イニングを投げ被安打1と相手打線を寄せ付けないピッチング。151km/hも計測し、見事なリリーフを見せた。

青学大は2回戦、準々決勝を突破し3年連続となるベスト4に進出した。前人未到の全日本選手権3連覇に向けて、着実に勝利を重ねている。勝てば決勝進出となる大一番である準決勝は6月14日10時から、明治神宮野球場で予定されている。1から4年生まで、全員が戦力となって一戦一戦を戦い抜く青学大。青学大ナインの戦いぶりから目を離すのは厳禁だ。

(記事=田原夏野、写真=比留間詩桜、田原夏野)

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