天皇賜盃第94回日本学生陸上競技対校選手権大会 6月8日 於・JFE晴れの国スタジアム
4日目、最終日を迎えた今大会は青学大からは女子200m準決勝、決勝、女子三段跳、女子4×400mR決勝に出場した。
◆結果◆
女子200m 準決勝
1組3着 佐藤葵唯(教3) 24.15
2組5着 倉橋美穂(社4) 24.91
3組3着 杉本心結(教1) 24.27
女子200m決勝
4着 佐藤葵唯 24.05
6着 杉本心結 24.38
女子三段跳 決勝
1位 大塚葉月(コ4)
1本目 12m74
2本目 ファール
3本目 13m13
4本目 ファール
5本目 ファール
6本目 12m91
13位 佐々木千翔(営3)
1本目 12m08
2本目 ファール
3本目 12m38
女子4×400mR 決勝
3位 3:38.87
1走 菊地 妃華(コ1)
2走 谷口 璃奈(社3)
3走 井谷 陽菜(社2)
4走 瀬田 陽菜(コ2)
女子200mは午前に準決勝、午後に決勝が行われ、決勝には佐藤と杉本が出場した。
佐藤は準決勝1組で出場し、青学大の先陣を切った。レースは関東インカレと関西インカレの200m準優勝者が争う速い展開となった。その中で佐藤は前二人を追いかけ、ストレートでの伸びで後続を突き放し24.15という好タイムでの3着となった。
倉橋は関西インカレ女子200m優勝者と同じ組という厳しい組に入った。しかし、序盤から積極的な走りを見せ、ホームストレートに入る時点では3位争いを演じていた。しかしそこからの伸びが届かず5着という結果となった。女子主将として臨んだ今回の大会において悔しさは一入であろう。だが、ラストのホームストレートでの辛い時に足をさらに動かそうとする姿は青学大主将としての、そして陸上と向き合ってきた一選手としての魂を感じさせるものであった。
1年生ながら準決勝に進出した杉本は日本学生記録2位を持つ髙橋(筑波大)と同組となった。スタートから100mの地点では遅れていた。しかし、そこからのスパートを見せ最強ルーキーと呼ばれる所以を感じさせる走りで3着のフィニッシュとなった。この結果、好タイムを出した佐藤と杉本がタイム順で決勝に進出した。
決勝では大会記録が樹立されるハイレベルなレースとなった。杉本と佐藤は2、3レーンという隣合うレーンでのレースとなった。杉本はスタートからフィニッシュまで隣の佐藤の背中を追う形でのレースとなり、全日本インカレの決勝という舞台の厳しさを感じさせる6着に終わった。
佐藤は表彰台を狙える走りを披露し、最後まで競り合ったものの3位と0.03秒差で惜しくも4位となった。特にホームストレートに入ってからの50mでは2位に躍り出たかと思えるような走りであっただけに口惜しい結果とも言えるだろう。しかし、昨年の決勝よりも風速が低いながらタイムを0.2秒縮める走りを見せており、成長を感じさせる走りでもあった。
また、この2人は来年以降の青学を担う存在でもあるため、今年のこの悔しさをバネに更なる飛躍を遂げることを期待したい。
女子三段跳では関東インカレ3連覇を果たした大塚が、1回目の跳躍で12m74の跳躍を見せ、2位につけた。2回目の跳躍はファールになってしまうものの、3回目に見事な跳躍を見せた。大塚は、13m13という好記録を出し、首位に躍り出た。その後、他大の選手が続々と記録を伸ばすも、4,5回目の試技ではファールとなってしまう。6回目の跳躍は、12m91を記録し、見事優勝を果たした。6回目の跳躍を終えた大塚からは笑顔があふれた。
関東インカレ7位の佐々木は、1回目の試技で12m08の跳躍を見せた。2回目の試技はファールとなり、思うように記録が伸びなかったが、3回目の試技では12m38と記録を伸ばした。他大の選手も記録を伸ばす中で、佐々木はうまく順位を上げることができず13位で終わった。
全日本インカレを締めくくる最終種目4×400mR。青学大が出場する最後の種目でもあり、声援にも力がこもる。これを力に変え青学大は3位でフィニッシュし、表彰台に輝いた。
スターターとして選ばれたのは菊地。ルーキーながら全日本インカレの決勝という大舞台でスタートの大役を任された菊地はスタートからぐんぐんスピードを上げていき、全体2番目でバトンを繋ぐ。続く谷口は予選とは異なり2走となった。セパレートゾーンを超えてからは混戦模様となるが、必死に前に食らいつき井谷に想いを託す。井谷はバックストレートで勢いに乗り、一人を抜き去り前との差を詰めてアンカーの瀬田にバトンを託す。アンカーの瀬田は文字通り”爆走”を見せた。瀬田は5位でバトンを受け取るが、バックストレートから前との差を一気に詰め最終コーナーで一気に2人を置き去りにする。その勢いをそのまま持続させ3位でフィニッシュ。去年の5位を超える3位で表彰台に上った。
このレースでは4年生が出走しておらず、来年も全員が出走可能となる。また、上位2校が日本学生新記録を樹立した。来年も全員が残る中で上位2校に最も肉薄できたという事実は間違いなく今後の自信になったに違いない。今大会の上位2校の記録を超え、青学大が学生新記録を更新する未来はそう遠くないだろう。
(記事・写真=竹田集・関健太朗・久保颯一朗)
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