東都大学野球 春季１部リーグ 対東洋大 第１回戦 ３月30日 於・明治神宮野球場
◆結果◆
東洋大 ００１００００００１｜ ２
青学大 ００００００００１2×｜３
◆出場選手◆
１ 右 井上大成 日大三
２ 指 田野孔誠 聖光学院→打 小鷹葵 中越
３ 遊 泉口友汰 大阪桐蔭
４ 一 片山昂星 東海大菅生
５ 左 中島大輔 龍谷大平安
６ ニ 山田拓也 東海大相模
７ 捕 山中稜真 木更津総合
８ 三 冨樫智也 関東一→打 大角健人 成立学園→三 手塚悠 常総学院
９ 中 永山裕真 報徳学園
Ｐ 松井大輔 県岐阜商業→ 常廣羽也斗 大分舞鶴→森圭名 富山第一
昨年の秋季2部リーグで見事優勝を果たし、2014年以来となる1部昇格を果たした青学大。その初戦で投手陣がテンポの良いピッチングでリズムを作り、打っては新主将・泉口が犠牲フライを放ち劇的なサヨナラ勝ちを演出した。
サヨナラ勝ちを決め歓喜に舞う選手たち
先発のマウンドに上がったのは新２年生の松井。140キロを超す直球を低めに集め、１回、２回と危なげなく東洋打線を抑えた。
先発のマウンドを託された松井。昨季からの安定感は今年も抜群だ
最初に試合が動いたのは３回表。２死２，３塁から３番佐々木にファーストへの内野安打を許し、この間にサードランナーがホームに帰り一点を先制される。しかし松井はここで崩れず、４番矢吹から空振り三振を奪い最少失点で切り抜ける。
ファーストへの内野安打の間に１点を失う松井
一方、青学大はランナーを出すも２回牽制死に倒れ、ランナーを得点圏においてもあと一本がなかなか出なかった。
東洋大先発細野の投球術に試合前半は翻弄された
それでも後続の常廣、森（圭）が８，９回をそれぞれ三者凡退に抑えるなど、投手陣は粘り強いピッチングを続けた。
リーグ戦デビューを果たした常廣。２回を無失点に抑えた。最速147キロをマーク
守りでリズムを作った青学大はついに９回裏、相手投手をとらえる。先頭の４番片山がセンター前ヒットで出塁すると、５番中島が犠打で繋ぎ、６番山田（拓）のライト前タイムリーヒットで同点にする。
右前に同点タイムリーを放った山田
タイブレークとなった１０回、９回から登板している森（圭）は先頭打者にバスターで安打を許し無死満塁とするも、次打者を６－４－３のダブルプレーに仕留め１失点。しかし、後続の打者を抑えここを最少失点で乗り切る。
延長に入り登板した森。最小失点に抑えた
10回裏、青学大の攻撃。９番永山が送りバントを試みると捕手のフィルダースチョイスでこちらも無死満塁のチャンスを作る。続く１番井上がセンターへの犠牲フライで同点。２番小鷹が申告敬遠された後、打席には今季から主将を務める３番泉口。一打サヨナラの場面でセンターへの犠牲フライを放ち、リーグ１部昇格後の初戦をサヨナラ勝ちで締めくくった。
サヨナラの犠飛を放った泉口
前回のインタビューで泉口は「終盤逆転できる粘りのあるチームにしていきたい」と語っていたが、まさにその通りの結果となった。１部昇格後では初の公式試合だったが、今日のように終盤まで辛抱強く戦うことができれば勢いに乗れるだろう。明日も同じ東洋大との２回戦目。春のリーグ戦４連覇を目指す相手であり、最後まで油断できない戦いとなる。(記事＝渋谷聡志 写真＝石岡亮）
◆安藤監督、泉口主将コメント(試合後の囲み取材にて）◆
安藤監督
-１部に上がった手応えは？
（選手たちは）我慢強くなったと思います。去年コロナによるルールに乗っとって１部に上がった中で、最後の１勝で苦労したのでプレッシャーのかかる場面でどういったプレーができるかを見ていたので。改めて成長を感じられてよかったです。
-1部に対する思い入れは？
６年間２部にいて、私は今年３年目なんですけど、１年目泉口が２年生の時からチームを見てきて、２つ前でも１つ前のチームでも１部でやりたいと思ってやって来たのでそこの思いは変わらないです
泉口主将
-どういう気持ちで(サヨナラの場面）打席に入ったか？
犠牲フライでサヨナラの場面だったので低めは捨てて高めを狙っていこうと思っていました。
-この１勝は手応えになったか
はい。前半苦しい状況で後半粘って９回に追いついて逆転できたので接戦をモノにできたのは自信になりました。
-神宮でプレーするにあたって
多少の高揚感はあったんですけど、普通にプレーできました。
-試合前に仲間にはどういったことを声かけたか
細かいことの積み重ね、声、全力疾走などが結果に繋がってくると思っていたので、そこをしっかりするよう伝えました
-２部にいた時からチームを見てきて、どんな思いで1部での試合を迎えたか？
自分が２年の時にあと１勝に泣かされて、細かいところを詰めてきたのが１部上がっても結果に繋がってきたのかなと思います。
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