東都大学野球 春季1部リーグ 対亜大 第1回戦 4月26日 於・明治神宮野球場
◆結果◆
亜 大 000000000|0
青学大 00001031×|5
◆出場選手◆
1 ニ 山田拓也 東海大相模
2 遊 泉口友汰 大阪桐蔭
3 三 佐々木泰 県岐阜商業
4 一 片山昂星 東海大菅生
5 右 井上大成 日大三
6 指 大手晴 横浜
7 左 中島大輔 龍谷大平安
8 中 永山裕真 報徳学園
9 捕 佐藤英雄 日大三
P 松井大輔 県岐阜商業
4連敗中で迎えた対亜大1回戦。これ以上の負けは避けたい中、松井が3安打完封勝利の活躍を見せ、打線も繋がり5得点と快勝した。
青学大の先発は今シーズン5度目の先発となる2年生右腕・松井大輔。140キロを超す直球とチェンジアップやスライダーなどの変化球を織り交ぜて空振りを奪える、安定感に定評のある投手だ。
試合前半は投手戦が続いた。青学大先発の松井、亜大先発の松本(健)(亜大)の両投手はランナーを出すも要所で抑え、相手打線を封じ込めた。
青学大先発の松井は3回裏に長打を浴び1死2,3塁のピンチを作るが、「自分としては絶対に点をやれなかった」と直球とチェンジアップを織り交ぜて後続の打者を三振に抑えピンチを乗り切った。
試合が動いたのは5回。5番の井上がレフト前ヒットで出塁すると、6番大手の犠打で1死2塁のチャンス。打席には2戦連続で打点を記録している7番中島。好投している相手エースの松本(亜大)に対し中島は「(亜大の松本投手は)左バッターに対してはフォークやチェンジアップなど、落ちる球が多い」と分析した。「打席の前に立って三振をしないようにし、その中で真っすぐを張った」と、その分析通り、待っていたストレートをセンター方向へ弾き飛ばし、待望の先制点となる適時2塁打を放った。
中島は「(これまで)松井が良いピッチングをしていたにもかかわらず勝利がなかった。松井に何としてでも(援護を)という思いで打席に入った」と振り返り、安藤監督も「素晴らしいバッティング。本当に力のある選手で、大事なところでヒットを打てたのは嬉しい。」と話した。
好調青学打線はそれだけでは終わらない。7回、先頭の7番大手がセカンドへの内野安打で出塁し、犠打と死球で1死1,2塁のチャンスを作る。続く9番佐藤(英)のセンターオーバーの2点適時2塁打で3-0と突き放すと、さらに1番山田(拓)も続きレフトオーバーの2塁打を放ちスコアを4-0に。好投している松井に報いる貴重な追加点となった。
味方の援護もあり、更に松井のピッチングに安定感が増す。配球では捕手の佐藤(英)と相談しながらチェンジアップなどの変化球を織り交ぜて打者を巧みにかわした。4回以降許した安打はわずか1本。これまで6回に崩れることが多かったと振り返るが、この試合ではしっかりと先頭をアウトにし魔の6回を3人で乗り切った。
更に8回裏の攻撃で1死満塁のチャンスを作り、佐藤(英)の今日2打点目となるレフトへの犠牲フライを放ち5-0と亜大を突き放す。
最終回も松井はマウンドに上がり、1死から四球でランナーこそ出すも2者連続三振で試合を締めくくった。1部昇格後、待望の初勝利が3安打8奪三振の初完投初完封と嬉しい結果になった。
試合後、安藤監督は「(選手たちは)準備をしっかりやってくれていたので、いい方向に結果が出てくれていたのは良かった」と振り返る。連敗を4で止める勝利となったが、連敗が止まったことに対して「今後に必ずつなげたい勝利」と嬉しそうに話した。
今季初勝利を挙げた松井も「連敗している中で、しっかりと自分のピッチングができたことはチームの流れ的にもよかったのではないか」と前向きに自身の投球を振り返った。
昨秋のシーズンで優勝している亜大から大きな勝利。松井の好投がチームに良い流れをもたらした。春季リーグも残すところあと3試合。この良い勢いのまま戦い切ることができるか。選手達の活躍に期待したい。
(記事・写真=渋谷聡志)
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