【硬式野球】主将佐々木に待望の一発が飛び出し逆転勝利!3季連続15度目の東都1部優勝!

硬式野球

東都大学野球 春季1部リーグ 対中大 第3回戦 5月29日 於・明治神宮野球場

◆結果◆
青学大 000
 300 000|3
中大  010 000 000|1                                                                                 

出場選手
1 二 藤原夏暉 大阪桐蔭
2 遊 初谷健心 関東第一
3 一 小田康一郎 中京
4 中 西川史礁 龍谷大平安
5 三 佐々木泰 県岐阜商
6 指 松本龍哉 盛岡大附
7 捕 渡部海 智辯和歌山
8 右 中田達也 星稜
9 左 山本英錬 今治西

P  中西聖輝 智辯和歌山


優勝まであと一歩に迫るも3連敗を喫し、勝った方が優勝という優勝決定戦までもつれ込んだ対中大3回戦。試合は4回、佐々木泰(コ4=県岐阜商)の3ランホームランで青学大が勝ち越しに成功すると、投げては先発の中西聖輝(コ3=智辯和歌山)が被安打わずか5で完投勝利。青学大は3季連続15度目となる東都1部リーグ制覇を成し遂げた。

1回表、青学大は2番・初谷健心(総3=関東第一)が四球で出塁するも、後続が続かずこの回無得点に終わる。

四球を選んだ初谷

先発のマウンドに上がったのは、前回登板で5回無失点の好投を見せた中西であった。中西は初回、一死から中大2番・佐藤(壱)に2塁打を浴びピンチを招くも後続を抑え、無失点で初回を終えた。

青学大先発の中西

2回裏、一死ランナー無しの場面で打席には中大6番・伊藤(櫂)。中西が投じた3球目を捉えると打球はレフトスタンドへ。中西はソロホームランを浴び先制点を許した。

試合前半は青学大にとって重苦しい展開となった

反撃したい青学大であったが、3回まで中大の先発山口の前に無安打に終わり、反撃の糸口をなかなか見出せない。

しかし4回表、1番から始まる好打順で迎えると、藤原夏暉(法3=大阪桐蔭)と西川史礁(法4=龍谷大平安)が四球を選び二死一、三塁のチャンスを作る。ここで打席には主将・佐々木。佐々木は1年生の春季リーグで4本塁打を放つなど強打で鳴らした選手だが、今季は打率1割台、本塁打は0と苦しんでいた。しかし、安藤寧則監督は不振に喘ぐ佐々木について「いつか爆発してくれると思わせてくれるのも佐々木」と絶大な信頼を寄せていた。その佐々木は3球目のカットボールを捉えると打球は見事な放物線を描きスタンドイン。待ちに待った主将の一発がここぞの場面で飛び出し青学大は逆転に成功した。

四球を選び雄叫びを上げる西川

本塁打を放った佐々木

ダイヤモンドを一周する佐々木

喜びをあらわにする三塁ランナーの藤原

佐々木(背番号1)を出迎える青学大ナイン

その後6番松本龍哉(コ3=盛岡大附)が2塁打を放った。

援護をもらった中西はその裏、強力な中大クリーンナップから二者連続三振を奪い三者凡退に抑える好投を見せ、相手に試合の主導権を渡さない。

伊藤(櫂)に被弾した以降は立ち直った中西

中西-渡部の智辯和歌山バッテリー

追加点を挙げたい青学大であったが、5回以降は打線が沈黙。試合は手に汗握る投手戦の様相を呈した。

6回裏、中西はバントヒットで出塁を許したランナーを一塁に背負うと、二死一塁の場面で中大4番・櫻井との対戦を迎える。櫻井は昨年の秋季リーグで首位打者に輝いた好打者だ。その初球、暴投によりランナーを得点圏に進めてしまう。しかし、この勝負は中西が制した。櫻井から空振り三振を奪い、見事ピンチを脱した。

中西は力強い直球と切れ味鋭い変化球で相手打線を手玉に取った

7回表の青学大の攻撃は、二死から扇の要・渡部海(コ2=智辯和歌山)がヒットで出塁するも無得点に終わる。

渡部は守備面でもチームを盛り立てた

8回表、1番藤原がヒットで出塁すると、すかさず盗塁を試みる。しかし、判定はアウト。青学大はこの回も無得点に終わる。

ヒットを放ちグータッチをかわす藤原

9回表、4番西川が気迫のヘッドスライディングを見せ内野安打で出塁。しかし、この回も得点を奪えず、2点差で9回裏の守りを迎えた。

内野安打で出塁した西川。このヒットで打率を.318とした。

9回裏、この回のマウンドにも8回までに引き続き中西が上がった。すると、先頭打者の中大3番・繁永が打ち上げたライトへのファールフライをセカンド藤原がキャッチ。大ファインプレーが飛び出し優勝まであと2アウトとした。

ファインプレーを見せた藤原。今季攻守にわたってチームを支えた。

中西は続く櫻井にヒットを許すも、5番・松嶋から空振り三振を奪い、いよいよあと一人。ここで打席には今日本塁打を浴びている伊藤(櫂)。中西が投じた初球を伊藤が弾き返すと打球はショートへのゴロ。これをショート初谷が冷静に処理しゲームセット。青学大は3−1で勝利し、3季連続15度目の東都1部リーグ制覇を成し遂げた。

最後のショートゴロを処理した初谷

アウトを取りマウンドに駆け出すファーストの小田康一郎(史3=中京)

喜びを爆発させるバッテリー

ベンチから飛び出すナイン

優勝旗を受け取る佐々木主将

崖っぷちの状況まで追い込まれたものの、見事優勝決定戦を制し、「戦国東都」とも形容される熾烈なリーグの頂点に辿り着いた青学大硬式野球部。次なる舞台は各リーグの覇者のみがしのぎを削る全日本大学野球選手権である。2年連続となる全日本制覇を目指して戦う青学大の初戦は、明治神宮野球場にて6月11日(火)14時から予定されている。

 

(記事=山城瑛亮、写真=川﨑史緒・比留間詩桜・田原夏野・山城瑛亮)

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