【硬式野球】青学のエースが躍動!森が東都1部で初完封!!

硬式野球

東都大学野球 秋季1部リーグ 対中大 第1回戦 9月27日 於・明治神宮野球場

◆結果◆
中 大 000000000|0
青学大 00000010× |1

出場選手
1 指 中野波来 大阪桐蔭→打 片山昂星 東海大菅生
2 中 右 中島大輔 龍谷大平安
3 遊 泉口友汰 大阪桐蔭
4 三 佐々木泰 県岐阜商業
5 左 山中稜真 木更津総合
6 二 山田拓也 東海大相模
7 右 井上大成 日大三→打 西川史礁 龍谷大平安→走 中 永山裕真 報徳学園
8 一 田野孔誠 聖光学院
9 捕 佐藤英雄 日大三
P 森圭名 富山第一


國學大との2戦目で大勝を収めた青学大。この試合ではエース森が3試合目の先発マウンドへ。初回から常に落ち着いた投球で試合を締め、スコアボードにゼロを並べる。7回こそは2死満塁のピンチを招くも、キッチリと抑え相手に得点を与えない。その後の攻撃で1点をもぎ取り、見事2連勝を飾った。

レフト山中の好プレーを見届け笑顔を見せた森

この日の森はテンポよく、リラックスした様子で投球を続けた。スピードよりも低めに丁寧な投球で相手打線にチャンスをつくらせない。5回まではランナー1人も出さないパーフェクトピッチングを続けた。

丁寧な投球を心がけた森

しかし、中大先発の石田(裕)も見事な投球で青学打線を翻弄。1人も出塁できないまま3回を終える。4回裏に1番・中野が四球を選び、3番・泉口が内野安打で出塁するも、4番・佐々木が併殺打に倒れこの回も得点できず。5回も三者凡退に抑え込まれ、両チーム無得点のまま後半戦を迎えた。

佐々木も併殺打に倒れた

6回表の守備では先頭打者の髙橋(隆)に三塁線への内野安打を許すも、1死2塁からの投ゴロを森が2塁に送球しタッチアウトに、そして泉口が1塁に送球しタッチアウトといった流れで併殺打を奪った。

7回に1番のピンチが訪れる。1死から2番・戸澤(中大)にエラーで出塁を許し、3番・北村(中大)に死球を与える。4番・古賀はファーストフライに抑えるが、5番・森下のライトへの打球が本塁打の判定。しかし、安藤寧則監督の抗議で審判団が集まるとファールの判定に覆った。中大・清水達也監督も審判団に抗議して20分ほど試合が中断した。

森下(中大)の打球は1度はホームランの判定

抗議で試合は中断した

このようなイレギュラーな状況でも、森は落ち着いていた。「この次の球がこの試合を左右すると感じた。」と判断し、集中したプレーを続けた。その後、森下に四球を与えるが、次の6番・櫻井を泉口の好プレーでショートゴロに抑え無失点で切り抜ける。

好守を見せ、笑顔でベンチに戻る泉口

7回裏、先頭の3番泉口がレフトへのヒットで出塁。「(ファールの後)自分が先頭だと分かっていたので、絶対に自分がでて後ろに繋ごうと思っていた」と試合後話したように、主将がきっちりと役割を果たす。次の4番・佐々木が送りバント、5番山中が死球、6番山田がライトへのヒットを放ち1死満塁とする。

レフトへのヒットを放った泉口

ヒットを放ちガッツポーズを見せる泉口

4番・佐々木も送りバントで繋ぐ

5番・山中は死球で出塁

6番・山田はライト前にはじき前す

ここで7番の井上に代わって西川が出場。遊ゴロを放つもに必死の1塁ヘッドスライディングで併殺崩れとなり1点を奪った。この1点が決勝点となり、森が8回、9回も三者凡退に抑え試合終了。最後の打者のレフトへの打球は山中が好プレーで掴みとった。

西川の遊ゴロの間に一点をもぎとった

最後の打者は山中の好捕で打ち取った

森は東都1部で初完封。公式戦では2019年秋、2部リーグ対日大1回戦以来の完封勝利だ。相手打線に隙を与えないエースとしての輝きが見えた内容だった。これで2勝3敗で現在順位は5位。現在4校が1位と戦国東都らしい混戦模様だ。青学大もまずは次の試合で3勝3敗に持ち込み、優勝争いに加わることができるか。(記事=石岡亮・写真=渋谷聡志)


◆監督・選手コメント◆
安藤寧則監督
-(森下選手のファールについて)どんなことを審判に伝えたか
どうしてもファールにしか見えなかったので、その確認をお願いしたいと伝えました

-監督から見て森選手の良かったところは
とにかく丁寧に投げてくれてましたし、気持ちのブレとかなかったので良かったと思います

泉口友汰主将
-なかなかヒットが出ない試合の中で自身のヒットから得点につながったが
ファールの後のプレーだったので自分が先頭で出て必ず繋いでやろうと思って打席に立ちました

-守備でもよいプレーがあったが
エラーすることなくできたので良かったです

-弱い打球の処理も良かったのではないか?
とにかく前に出て勝負しようと思って準備していたのが良かったです

-2勝3敗とチーム状況は上向きではないか
はい。勝つことでチームも成長していくので、次の試合も勝って、その後のカードに繋げられればと思っています

森圭名投手
-(ファールの後)判定が変わって長い中断の間の心構えはどういう気持ちだった?
判定が覆ったとしてその次の球がこの試合を左右すると感じたので、キャプテンの泉口とキャッチャーの佐藤とどういう球で攻めていくかを話し合う時間が取れたので、その時間を自分としてはプラスに捉えることができたと思います

-ピッチングの何が良かったか?
テンポが良かったと思います。スピード出してもしょうがないので低めに丁寧に投げていったのが良かったと思います

-終わってみれば1安打のみに抑えたが、(ノーヒットノーランが)惜しかったなというのはありますか?
結果では1本でしたけど、最後のレフトフライであったりで詰めの甘さがあったので記録どうこうよりまだ甘いなと感じました

-初完封の気持ちは?
完封したのは嬉しいですけど、それよりチームが接戦を制したということが1番嬉しいので完封は二の次という気持ちです

-スピードよりもテンポを心がけたといっていましたが、自分の中ではどういう感覚でしたか?
10割で投げて入るんですけど、10割の中でコントロールの部分とスピードを出す部分をうまく配分していった感じなので、抜いて投げたとかではないです

-テンポを意識するというのはどういう形で辿り着いたか?
リーグ戦の入り(亜大戦とかは)は勢いで押していこうという気持ちが強すぎて、中野投手コーチと相談してバランス重視で良いのではないかと言われたので、それで國學大戦で少し粘りのピッチングができたので、練習から見てもらって良くしていった結果がこういう完封につながったと思います

-開幕戦でのうまくいかなかったショックや気持ちの切り替えは?
日本一を目指していこうという中で任された初戦だったので、試合中は切り替えたんですけど、寮に帰った後とかは次は抑えないといけないと、あえて自分にプレッシャーをかけました

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