- 東都大学野球 春季1部リーグ 対中大 第2回戦 5月2日 於・ZOZOマリンスタジアム
◆結果◆
青学大 000 004 101|6
中 大 022 000 000|4
◆出場選手◆
1 中 中島大輔 龍谷大平安
2 三 佐々木泰 県岐阜商業
3 一 小田康一郎 中京
4 左 西川史礁 龍谷大平安
5 指 松本龍哉 盛岡大附→佐藤英雄 日大三→佐藤尊将 智弁学園
6 二 藤原夏暉 大阪桐蔭
7 遊 初谷健心 関東第一
8 捕 渡部海 智辯和歌山
9 右 大手晴 横浜→中野波来 大阪桐蔭
P 常廣羽也斗 大分舞鶴→松井大輔 県岐阜商業
前戦を下村の完封勝利で幸先よく中大相手に先勝し、いい流れで迎えた第2戦。ここまで青学大はZOZO通算成績5勝0敗と好成績を残している。
この日は昨日の投手戦とは打って変わった試合展開となった。
先発マウンドに上がった常廣羽也斗(大分舞鶴)は初回こそ無失点で抑えたものの、2回に四球とヒットでピンチを迎えると、2つのタイムリーで2点を献上。調子が上がらないと判断した安藤監督は、3回から松井大輔(県岐阜商業)をマウンドに送った。
その松井も立ち上がりとなった3回、不運なタイムリーで2点の追加点を許してしまう。3回終了時点で0対4と青学大にとって苦しい試合展開となった。
しかし、その後は立て直し、4,5回とも松井は中大打線を3者凡退に抑え、流れを渡さない。
そして迎えた6回、この回先頭の渡部海(智弁和歌山)がフォアボールを選ぶと、相手のフィルダースチョイスと1番中島大輔(龍谷大平安)のヒットで無死満塁のチャンスを作る。1点ずつ返していきたい打線は、続く佐々木泰(県岐阜商業)のタイムリーでまずは1点を返した。ここから、小田康一郎(中京)の内野ゴロの間にもう1点、4番西川史礁(龍谷大平安)の犠牲フライ、そして相手のワイルドピッチでついに4点差を追いついた。
勢いづいた打線は続く7回、2アウトから渡部が四球で出塁すると、次打者代打の中野波来の放った打球はライトへ。この打球が相手のエラーを誘い、思わぬ形で逆転に成功した。
「ストレートが1番良かった」と松井本人も言っていたように、この日の松井のストレートのキレは抜群だった。4回から4イニング連続で3者凡退に抑えるなど完璧なピッチングでスコアボードに0を並べた。
5対4と僅差で迎えた最終9回、1アウトから藤原夏暉(大阪桐蔭)がツーベースヒットで出塁すると、1死後ここまで3割を超えるアベレージを残している渡部が、あと少しでホームランというタイムリーツーベースを放ち6対4とした。
「1人で投げぬくぞ」松井はその想いを胸に秘め、最終回のマウンドにも上がった。疲れを一切感じさせない気迫のピッチングでこの回も3者凡退に斬って取り、松井は嬉しい今季初勝利となった。これで青学大は6連勝。
「たとえ1球目に先発ピッチャーが投げれなくなったとしても行ける準備はできている」松井は力強くこう答えてくれた。終わってみれば7回11奪三振の好投。これ以上にないピッチングだった。
安藤監督も「(今日の勝因は)松井。松井はいい準備をしていて、今日は流れを持ってきてほしいということで松井の力を借りた」と松井を称賛していた。
いつ自分の出番が訪れるか分からないため、コンディション調整は困難である中継ぎ投手陣。そんな中で松井を始めとする中継ぎ投手陣の好投は光っている。ここまでの中継ぎ投手陣の防御率はおよそ1.8と抜群の安定感を誇っている。
次節の対戦相手は、昨年公式戦2勝3敗と負け越している國学大。武内・坂口らを擁する強力投手陣にどう立ち向かっていくのか注目である。
國学大戦は、来週5月9日、10日の第2試合11時半PB予定だ。
(記事=童野翔也、写真=遠藤匠真・川﨑史緒・童野翔也)
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