新型コロナウイルスの影響で、大学生の部活・サークルも活動自粛となりました。青山スポーツでは、大変な状況の中での選手の本音に迫りたいと思い、インタビューを決行しました。第3回目は硬式野球部の西川藍畝(済4=龍谷大平安)主将。東都大学野球の中止、活動自粛を受けての思いを伺いました。
-硬式野球部は相模原キャンパス内での寮生活を行っていますが、緊急事態宣言下での状況をおしえてください。
寮には全員は残っていなくて3分の2だけ残って5月中までは自主練習という形でしたね。6月からは一応全体練習が再開しました。
-今も帰省されている選手は戻ってきていないのですか?
はい。全員は今はいないですね。帰省した組は今もまだ戻ってきていないという状況です。
-東都大学野球の春季リーグは中止になったことへの心境はどのようなものだったか。
中止になったという報告を聞いたときは春に2部優勝して1部に上がりたいという目標で冬場の練習もやってきたので、多少のショックはありました。
-寮にいる他の選手たちの反応はどのようなものであったか。
心境の変化としては、ショックはショックだったんですけど、そこで落ち込んでも仕方がないので、秋に向けてやっていこうというチームの雰囲気はありました。
-安藤寧則監督にはどのような声をかけられたか。
やはり(安藤)監督も熱心な方なので、ショックな部分はあったと思うんですけど、切り替えて、「次は秋だ」と目標を切り替えて、練習に取り組んで下さいました。
-緊急事態宣言以前に話が遡ってしまいますが、昨年度の一年間は春、秋リーグ両方ともに、あと一歩のところで入れ替え戦を逃してしまったところからの新チームのスタートでしたが、どのような雰囲気で新チームがスタートしたのか。
春も秋も、あと一歩のところで(2部優勝)を逃しているというのが、より2部優勝して1部に上がりたい、あと一歩のところで2部優勝できなかったというのは他のチームよりもあったと思うんですけど、冬場はその悔しさをバネにして頑張ってこれたと思います。
-冬場に具体的にどのようなことを取り組んだか。
今までと違うことで言えば、毎日の練習に振り込みの量をかなり増やしたということと、野球以外のことで言えばグランド整備や環境を整えるといったや、野球と直接関わらないことだと思うんですけど、挨拶等の基本的なところから変えていったというのはあります。
-そのような形で冬場を乗り越えた後のオープン戦での手応えはどのようなものであったか
やっぱり、冬場やってきた振り込みの量であったり、基礎的な練習を積み重ねてきたので、去年まではオープン戦で打撃に不安が残る場面があったんですけど、春のオープン戦では得点も奪えて、ヒット数も1試合あたり10本を超える試合がたくさんあったので、そういう部分では冬場の成果がでたのかなということと、チームの雰囲気もまとまりが出てきたので、結果として表れてきたのかなと思います。
-昨年度の課題は打撃面あったのか
そうですね。あと1点、2点取れなかったというのが課題として見えていたので、入れ替え戦(秋季リーグ入れ替え戦:拓大-駒大)を見たときに1部の駒大のバッティングの良さが明らかに違ったので、1部の部分でやっていくには打力が必要になってくるというのが入れ替え戦を観て分かったので、チームの課題としてやっていこうという形になりました。
-西川藍畝主将本人としては去年のチームをどのように見ていたか、
秋のリーグの2カードでは、ケガでボールも投げれない状態でベンチに入れてもらっていて、ベンチワークでチームを支えようと思っていたんですけど、途中でベンチもはずれることになって、自分自身悔しさや、ケガをしてしまった情けなさやもどかしさというのが実際ありましたね。
-そういう中でどのような形で主将になったのか
自分自身チームを見ていて、あと1勝で勝てなかったという悔しさとやはり自分自身がグランドに立てない中で2部優勝を逃してしまった悔しさが心の中に残っていて、その悔しさを晴らすには自分がキャプテンになってその足りない部分を潰していけば2部優勝できるのではないかと思っていて、チームの実力としても2部優勝して1部リーグで戦う力は十分にあると思うので、課題を潰していけば本当の力を持ったチームにできると思ったので、自ら立候補しました。
-満場一致だったのですね
はい。他に立候補する人もいなくて、自分に決まりました。
-現在、秋の東都大学野球がどのような形で開催されるかについてはまだわからないですが、開催できたら、西川主将本人としてはどのようなプレーを発揮していきたいか。
そうですね。大学4年間の集大成になるので、個人的には悔いの残らないプレーをしていきたいです。
-チームをどのようにまとめていきたいか。
チームに関しては新チーム始まって以来1部に昇格して全国(全日本大学野球選手権)を目指すという形でやってきたので、1部に上がるために上級生も下級生も関係なくまとまれるようなチーム作り、それを目指してやってきたので大学生としての最後のリーグ戦ではチームのまとまりを意識して戦っていけたらいいなと思います。
-今のチームを去年の主力選手が特に2、3年生にたくさん残っており、経験豊富な選手が多いと思います。春には新1年生が入ってきてさらに厚みをましたチームになっていると思いますが、例年と比べ戦力の面ではどう感じているか。
特にピッチャーの能力が高いと思っていて、1年生投手もオープン戦でたくさん投げたりしていて球速だけでも他の大学に劣らないピッチングが出来ていると思うので、そういった部分では非常に自信を持てる部分だと思うので、あとは野手がバッティングで点を取れれば、リーグ戦も良い結果が残せるのではないかなと思っています。
-投手陣が特に層が厚いとおっしゃっていました。特に期待のかかる1年生はいますか。
やはり下村、(下村海翔、コ1=九州国際大付)ですね。完成されているというのが印象で、安定したピッチングができていて、主力として投げてもらうと思うのでそこは期待したいですね。
-チーム目標の“1部昇格”は去年から変わることはないと思いますが、今年度は更にそこから日本一を狙うという目標を立てられていますが、「さらに日本一」というのはどのような意味合いがあるのか
1部上がるだけではそこで終わってしまうので、更に高みを目指せる、もともと青学大は全国でもトップレベルの結果を残してきた伝統のあるチームなので、やはり1部に上がってそこに満足していてはいけない。1部にあがり、更に1部でも優勝して神宮大会に行く。そういった意味合いからこのような目標に定めました。
-大変な状況の中取材に応じていただきありがとうございます。最後に青学大の硬式野球部を応援してくださる人に向けての一言をお願いします。
僕たちも日ごろから、1部復帰、そして日本一に向けて日々練習しているので、応援よろしくお願いします。
(聞き手=石岡亮)
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