新型コロナウイルスの影響で、大学の部活・サークルも活動自粛となりました。青山スポーツでは、大変な状況の中で選手の本音に迫りたいと思い、インタビューを決行しました。第4回目は女子ラクロス部の鹿島里彩(総文4)主将。各大会の中止、活動自粛を受けての思いを伺いました。
―コロナウイルスの影響で活動自粛となって、ラクロスができなくなり、正直どういった気持ちでしたか?
最初はここまで長く続くと思っていなかったんですけど、やっぱりどんどん感染者が広がっていったり、緊急事態宣言などが出てきたなかで、最初は結構練習できないことがストレスになったりはしたんですけど、その中でも別にネガティブな感じには部員はならなかったかなという感じですね。チームとしてはその中でもできることをやろうよという感じにはみんな持っていけていたという感じでした。
―では自粛中も部の雰囲気としては悲観的な感じではなく?
そうですね。この期間でどれだけ成長できるかだよねという話を部員全員でできたので動き続けられたかなという風に思っています。
―自粛期間は具体的にトレーニングなども含め、部としてどのようなことをしていましたか?
部としては、トレーナーさんと話し合って、ノルマのようなものを1週間ごとに決めて、1週間毎週これをやろうという。結構量はあったんですけど(笑)それをフィジカル面では決めてやっていました。ラクロスの技術とかは、こっちで全部指定するんじゃなくて、それぞれで自分が何が足りないのかということを考えてほしかったので、その面ではノルマというものを課さなかったんですけど、リーグまで、リーグの時にありたい姿とか、コロナが明けたときにありたい姿を逆算しながら自分でやるべきことというのは一人一人がやっていったというのが実際にやることとしてやっていたことで、チームとしてやっていたのが、脳みそづくり、ラクロスIQを上げるための活動みたいな感じで、結構オンラインミーティングは週に3回必ず全員でやっていました。小グループに分かれてやることもありましたが、必ず週3はやっていて、その中で色んな局面のことだったりとか、共通認識を作るというように、実際に練習ができなくても練習に入ったときにすぐにこういったプレーをやりたいよねというのを忘れないような、むしろパワーアップできるようにチームとしてはミーティング、戦術的なミーティングをやっていましたし、組織の部分では、やっぱり新歓に力を入れるというのもそうですし、会えない中でどれだけ人間力とか組織力をパワーアップできるかというところはずっと意識してやっていたので、組織ミーティングとかも、それは週3とかではないんですけど、週1とか2週間に1回とかはやっていました。
―では自粛期間も部員内でのコミュニケーションはかなり取れていたという感じですか?
そうですね。
―自身では何か具体的にしていたことなどはありますか?
はい。私はちょうど4月に手術をして。前十字(靭帯)の手術をしたので、そのリハビリとかはずっとやっていたのと、ラクロス面ではチームでやっていることと、そこで自分でプラスαという感じでやってました。あとは結構ラクロス協会主催の、青学女子ラクロス部だけじゃなくてどの大学もラクロスって新歓に力を入れなきゃいけないっていうのがあったんですけど、やっぱり青学とかは1部にいる分新入生も興味もってくれているけど、2部3部4部の学校とかは今でも0人とかもあって、それに対して取り組みが何かできないかというところで、ラクロス協会の方と一緒になってクラウドファンディングをして、それでSNS広告を出そうといった活動には参加というかプロジェクトメンバーとしてやらせてもらったりとか、他大学、青学内の他の部活の人と色々意見交換をしたりとか、他大学のラクロス部の人とこの状況のなかなにをできるかとか、どんなチームに持っていくかというようなことの話は結構企画として色々やっていたのはこの時期だからこそできたことなのかなと思います。
―4年生、また主将として最後の年でこのような状況になってしまって正直ショックなど色んな思いがあると思いますが、そういった面に関してはいかがですか?
やっぱり今シーズンが今まで10年間青学の女子ラクロス部のヘッドコーチをやってくださっていた方がラストというようにおっしゃっていたので、やっぱりそこで日本一という結果を取りたいという思いはすごく強くて、新たに戦術的な部分でも日本一をとれるような活動とかをコロナに入る前からやっていたので、実際こうなったときはショックだったというか。ラクロス協会のほうからもちょうど先週くらいに全国大会はなしっていう風な連絡が来て、関東大会はあるんですけど、日本一っていうのを目指していたからその舞台に立てないっていうのはショックだし、やっぱり日本一目指して取れなかったのと、目指すことすらできないというのはやっぱり違うよなという思いはあって、ショックという思いはやっぱりありますね。
―そうですよね。この期間でラクロス自体に対する思いの変化はありましたか?
やっぱり今までやってたことが当たり前じゃなかったんだなっていうのはこのコロナがあったからこそより感じたことではあったんですけど、そのなかでも誰も辞めずに誰もモチベーションが下がらずに進んでいけたのは、やっぱりラクロスっていうスポーツ自体の、学生主体でやっていくみたいな、コーチに言われたことをやるっていうよりは自分たちでやりたいことをやるっていうのをやってきたりとか、ラクロスを通じてほかの人とつながって価値を見出していくということができたのはやっぱりラクロスだったからだなっていうのはあって、よりラクロスの魅力をもっと広めていきたいなとか、ラクロス自体の良さっていうのはこのコロナの時期があってより感じたところではあるかなって思います。
―ではラクロスに対して思いが減ったというわけではなく?
そうですね。むしろ高まったという感じです。
―最後に、今後またどうなるかわからない状況ではありますが、意気込みなどはありますか?
私たちの部活の理念っていうのが、「愛し愛され続ける青学」っていうのがあるんですけど、今回全国大会がなくなったり日本一が目指せなくなったとか、試合自体が無観客でやるとかが決定してしまったんですけど、自分たちが目指すものであったりとか、体現したい姿っていうところはやっぱりどんな形になっても変わらないと思いますし、やっぱりなんで日本一を目指したいかということを思ったときに、この間みんなでワークをしたんですけど、その時にこの部員とだからとか、このメンバーとだから日本一を獲りたいと思っている後輩がいたのがめちゃくちゃ嬉しくて、だからここからもともと目指していた日本一というのはたどり着くのはたぶんできないけど、その中で2020シーズンがあったからこそっていうのをみんなが感じて、このシーズンがあったからこそ成長できたっていう一年にしたいし、チームとしても自分たちが目指すようなっていうところを体現できるような一年にしていきたいなと思っています。
(聞き手=布村優果)
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