【ラグビー】今季の集大成で掴んだ初白星!入れ替え戦に向け弾みつける

2021 関東大学対抗戦

関東大学対抗戦A 対立教大 11月27日 於・江戸川区陸上競技場

 

 

◆結果◆

 

○青学大34ー25立教大●

 

 

前半12-18

10分=榎本トライ、桑田ゴール成功

37分=榎本トライ

 

後半22-7

9分=相根トライ

15分=手島トライ、桑田ゴール成功

19分=桑田ペナルティゴール成功

40分=鷲塚トライ、桑田ゴール成功

 

◆メンバー◆

 

 

1田中創太郎(法2)

2相根大和(法4)

3安部駿亮(コ1)

4清原裕揮(営4)

5江金海(総3)

6中谷玲於(済4)

7金原匡佑(国経3)

8辻村康(マ2)

9山同光(法3)

10桑田宗一郎(社4)

11手島究(法4)

12青沼駿昌(マ1)

13田口公暉(法3)

14榎本拓真(法1)

15黒木陽斗(法4)

16石川大貴(マ4)

17柳井健太郎(電4)

18 鷲塚健志(法4)

19渡邊元樹(総3)

20小島静也(国経4)

21亀井健人(営2)

22 河村凌馬(法1)

23衣笠竜世(社4)


 

凍えるような風が吹き、秋の終わりを感じさせる11月28日、関東大学対抗戦最終節が行われた。チームディフェンスなど収穫がありながらも全敗で迎えた最終戦。相手も同じく6戦6敗中の立教大。この試合に勝てば12月に行われる対抗戦A・B入れ替え戦でBの2位と、負ければ1位と当たることになる。来季も確実に対抗戦Aで戦うためにも、絶対に勝利したい一戦。800人以上の観客の熱い応援の中、試合は取っては取られての緊迫した展開で進み、最後は見事4年生のトライでスコアを突き放し笑顔のノーサイドで幕を閉じた。

 

試合開始後、まずは青学大が主導権を握る。着実にフェーズを重ねてマイボールを継続し、敵陣深くでアタックを続けた。そして10分、敵陣左サイドのゴールライン目前での攻防。FW陣が一歩ずつ前進。相手のペナルティアドバンテージが出たところでSH山同光(法3)が一度後ろのSO桑田宗一郎(社4)に展開。桑田がディフェンスのいない右サイドに正確なキックパスをすると、WTB榎本拓真(法1)がキャッチし、タックルを受けながらもかわしてグラウンディング。先制トライとなった。

1年生ながら先制トライをあげチームの流れを作ったWTB榎本

しかしその後は我慢の時間が続いた。13分にペナルティゴールを決められると、その直後にも相手BKのランを止められずにトライを許してしまう。さらにこの日はかなり風が強く、前半は青学が向かい風の影響を受けてしまい、アタックに苦戦した。そのため自陣で守備に徹する時間が長く、31分にもペナルティゴールを沈められ、7-13までスコアが広がった。なんとか返したい青学大は35分、相手が掴み損ねたボールに反応したPR田中創太郎(法2)がパスフェイクでディフェンスをかわし、ビッグゲインを見せる。そしてディフェンスを引きつけたところで左に余っていたWTB榎本にパスを繋ぎ、そのまま榎本が走り切りトライ。12-13まで追いつく。

ディフェンスをかわしゲインするPR田中

しかし直後のプレーでノットリリースザボールを取られると、自陣ゴールライン前のラインアウトモールで押され、前半最後にトライを献上。12-18で前半を折り返した。

 

迎えた後半。蹴り合い合戦が続いたが、9分、WTB榎本が自陣から敵陣ゴールライン目前でバウンドさせタッチに蹴り出すナイスキック。50:22の新ルールが適用され、マイボールラインアウト。LO江金海(総3)が空中で確実に掴むと、そのままモールでFW陣が押し込み、最後はHO相根大和(法4)が飛び込んでトライ。

FW陣のスクラム、モールでの活躍が光った

モールから笑顔でトライしたHO相根

このトライを皮切りに、FW陣の地力が光る。15分、敵陣ゴールライン前でのペナルティでスクラムを選択。FWが相手を少しずつ押し込むと、SH亀井健人(営2)が持ち出しWTB手島究(法4)へと繋ぐ。パスを受けた手島はディフェンスを3枚かわし、目前でタックルを受け倒されるも、最後は手を伸ばしてトライ。桑田のゴールも決まると、その後19分にもペナルティゴールを沈め、一気に27-18まで突き放した。

手を伸ばしトライを奪ったWTB手島
要所でランスキルも光った

このまま青学ムードかと思われたが、26分、立教大が意地のトライとゴールで27-25と食い下がる。続く立教大の攻撃でもペナルティを取られてしまい、ラインアウトからゴールライン前の手に汗握る攻防。しかしここで今季の集大成であるロータックルが鋭く刺さり、最後はPR田中がジャッカルしピンチを乗り切った。

そして40分、敵陣で得たゴール前ラインアウトで再びFW陣が魅せる。LO江金が空中でボールを掴むと、そのままクイックで左サイドのLO渡邊元樹(総3)に展開。FW陣がモールで押し込み、最後はPR鷲塚健志(法4)がトライ。直後のゴールも成功し、34-25でノーサイド。グラウンドは笑顔と歓喜に包まれた。

息の合った安定したラインアウトを見せた
(写真はLO江金)

最後にトライで青学大の勝利を決定づけたPR鷲塚とそれを労うFB黒木

一歩ずつ成長し、確かな手応えがありながらも全敗で迎えた今節。最後に今季の集大成を見せ、大きな初白星を飾った。FW陣のセットプレーやスクラムでの圧力、BK陣の展開と要所でのラン、そしてチーム全員の勝利への気持ちで掴み取った白星。それはスコア以上に価値のある勝利だろう。またこの試合で最も活躍した選手に贈られるPOM(プレーヤー・オブ・ザ・マッチ)には、WTB榎本拓真が選出された。一年生ながら素晴らしいランとゲインで2トライをあげ、ディフェンスでは80分間体を当て続けた。来季以降の活躍も楽しみなルーキーだ。

いよいよ桑田組として残すは2週間後の入れ替え戦のみとなった。対するは対抗戦B2位の明治学院大。ラグビー人生に幕を閉じる4年生も多い中、来季も対抗戦Aで戦うために、チーム全員で勝利に向け最後まで体を張り続ける。桑田組最終章、歓喜のノーサイドで締めくくれるか。結末に期待が高まる。

トライ後の盛り上がりと最高の笑顔は必見だ

(記事・写真=山口美海)


試合後のオンライン記者会見から

〈清水孝哉監督〉

本日は立教大学戦、お疲れ様でした。まずは勝てたことがチームとしては1番よかったです。昨年度立教大学さんに敗れて、その次の日から新チーム・桑田キャプテンを中心に1年間やってきたので、ここで勝てたことが本当に何より良かったと思っています。内容については少し改善しなければいけないところがありますが、この後の入れ替え戦に向けてしっかり準備して勝てるようにしたいと思います。

・今季強豪校を苦しめてきたチームディフェンスの今日の出来は

今年基本的にファーストコンタクト・ロータックルというところを強みにしてきたということで、今日は中盤のところでゲインされるところがあったので、今シーズンの前半戦の時のように徹底したロータックルを、次の試合に向けて準備していきたいと思います。

 

〈桑田宗一郎主将〉

まずはスコアで勝てたというのが、自分たちがやってきたことは間違っていなかったのかなというのはあるんですけれども、細かいところを見てみると精度であったり戦術の点であったりまだまだなところもあり、まだまだ伸び代が合うと思うので、この2週間でさらにレベルアップした姿を入れ替え戦で見せれるように準備していきたいと思います。

・苦しい時間帯にどういう声がけをしていたか

去年立教大に対抗戦で負けていて、自分たちはチャレンジャーというメンタルはチーム全員が持っていたと思うので、ミスを恐れるというよりかは思い切ってチャレンジして楽しんで80分間戦おうというのは常に心がけて声がけするようにしていました。

・入れ替え戦に向けてチーム内で意識、改善していきたいこと

今日の試合に関しては、本当にFWが頑張ってくれ、FWが圧倒して上に立ってくれたおかげで試合が運びやすかったので、次の入れ替え戦ではBKでもっと圧倒して見ている人が楽しめるような展開ラグビーをできるように、またこの2週間良い準備をしていきたいと思います。

・スクラムやモールで圧倒していたが、今までの積み重ねが出たことで入れ替え戦に向けて何か良い影響はありそうか。

昨シーズンから見てもセットプレーで劣勢に立つ場面が多く、この1年間は圧倒するセットプレーを意識するということで、FWが毎日厳しい練習を積み重ねてきたのをBKは見てきたので、やる前から自信はありましたし、今日はFWのおかげで勝てたと思います。自分たちができるって今日証明できたし、FWも自信持てたと思うので、この良い自信を持ったまま入れ替え戦戦っていきたいと思います。

・立教大の麻生主将と同じ桐蔭学園出身の主将同士ということだが

僕も麻生主将もチームのキャプテンをやるというのはお互い初めてで、最初の方はチーム全体を一つの方向に向かせるということに自分自身も麻生も結構苦労していた部分もあったので、お互いどうしているのかというのは結構LINEとか、たまに会って話して一緒に頑張ろうというのはありました。

 

〈POM榎本拓真〉

今日の試合では前半、風の影響もあって自分たちが苦しい時間が結構続いたんですけれども、ハーフタイムで積極的にエリアをとっていこうという話をして、後半最初は危なかったけど修正してしっかり自分たちのやりたいことができたんじゃないかなと思うので、それで勝てて良かったです。

・POMを初めて獲得した感想

素直に嬉しいですが、このPOMはチーム全員で勝ち取った勝利のおかげでのPOMなので、チーム全体として嬉しいです。

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