【パワーリフティング】堀越、藤原、渡邉が関東大会個人優勝 団体も総合優勝で全国への切符掴む

パワーリフティング
笑顔で写真撮影に応じる3選手(写真左から渡邉、堀越、藤原)

第115回 関東学生パワーリフティング選手権大会 10月21日・東京大学駒場キャンパス

◆結果◆

女子63kg級: 優勝 堀越百恵 5位 ゴキョウゲツ

女子63kg超級: 優勝 藤原志帆 準優勝 小宮えれな

男子66kg級: 3位 大場浩樹

男子74kg級: 優勝 渡邉勇仁 準優勝 齊藤瑞祈

団体:総合優勝

夏の暑さも消え、東大のイチョウ並木も徐々に色が変わり始める10月下旬。青学大パワーリフティング部は全国大会出場をかけ、第115回関東学生パワーリフティング選手権大会に出場した。パワーリフティングはスクワット・ベンチプレス・デッドリフトの3種目で重量を競い合い、3種目の成績を合計し最も重い重量を上げた選手が優勝となる。青学大は女子の部で主将の堀越百恵(総4)、藤原志帆(総3)が、男子の部で渡邉勇仁(総2)が個人優勝を勝ち取り、勢いそのままに団体優勝を果たした。見事優勝を掴み取った青学大パワー部は来月から岡山県で開催される全国大会へ出場する。


以下、優勝した3選手へのインタビュー

―優勝の自信はありましたか?

藤原:自信はありましたが、結構頑張りました。大会二週間前にボディービルディングの大会運営の手伝いに行ったのですが、そこで皆が減量をすごく頑張っていたのを見て。それに感化されて自分も減量頑張ろうと思って、意味もなく8キロ落としたので正直、記録は捨てていて、とりあえず全日本行ければいいかなと思っていたので、行けてよかったです。

渡邉:はい、ありました。

堀越:はい。優勝しないと恥ずかしいと思っていたので、絶対に、と。

―実際に優勝を果たしましたが、その感想は

藤原:正直、全日本が本番みたいなところはあるので、ここでぬか喜びせず、全日本で結果を残すことを目標に、まだまだ気は抜けないなと感じます。

渡邉:嬉しかったです。この関東大会の二週間後に世界学生という大学生のパワーリフティングの世界大会があるんですが、それに向けてピークを持っていけるよう、優勝できてよかったです。

堀越:記録的にはそこまで満足していないんですけど、優勝したということよりも楽しめて関東大会を終われたというのがすごい良いなと思っています。今まで本当に優勝しなきゃと思って出場していたんですけど、今回の関東大会が最後だったので、最後は楽しめて終わることができたのでそれが一番良かったです。

スクワットを成功させる堀越選手

―パワーリフティングを始めたきっかけは

藤原:3歳くらいから空手道場に通っていたのですが、中学で空手部に入ろうとしたら部員が一人もいなかったので、基礎体力をつけるためにパワーリフティング部に入りました。基礎体力がつけば空手の方でも結果が出せるのでは思っていたのですが、だんだんパワーリフティングの方にはハマっていって、気が付いたらそれ一本になっていました。頑張れば頑張るだけ結果は出せるし、逆に頑張らなかった時の責任も自分なので、一番自分の努力が分かる競技というところに惹かれました。

渡邉:中学生の頃から筋トレをしていたのですが、高校に入学したらたまたまパワーリフティング部がありました。部活動見学の時にバーベルを握った瞬間、「俺はこれでやっていくんだ」と思いました。続けていたら最終的に高校三年生で全国優勝することができ、スポーツ推薦で青学大に入学しました。

堀越:最初は運動部に入ろうぐらいには思っていたんですけど、高校にパワーリフティング部があって。団体戦(のスポーツ)よりも個人で堀越百恵の名前が広まるなと思い、個人競技のパワーリフティング部にしました。あとは見学に行った際に先輩方から「競技人口が少ないから世界大会に行きやすいよ」と言われそれに食いついたというのもあります(笑)。

スクワットを成功させる渡邉選手

―部の雰囲気を教えて下さい

渡邉:賑やかでワイワイしてる感じです。よく部活後に一緒にお昼を食べに行ったりします。

藤原:そうですね、部員の仲は良いと思います。

堀越:個人競技とはいえ、仲間同士で助け合いながらできていると思います。

―パワーリフティングをやっていて一番嬉しかった時は

藤原:世界大会に行けた時です。中学3年生の時にアメリカと、高校2年生の時にはスウェーデンに(堀越と)同部屋で行くことができました。パワーリフティングをやっていなかったら世界とか行ってなかったと思うので、世界の強い選手を身近に見れたのはパワーリフティングならではだと思います。

渡邉:重いのが上がった時です。デッドリフトは順番が3種目の中で最後なんですけど、その中でも重量が軽い順にあげていくんです。自分はデッドリフトが得意なので一番最後に上げることが多いんですけど、一番最後にやった時に重いのが上がって、周りで見ている人がワーッてなる時が嬉しいですね。

堀越:大会よりも練習で自己ベストが出た時がやっぱり嬉しいなと思います。大会前にいつも私ケガしちゃって、それで自己ベスト更新がいつもできないんですよ。練習の時は体重制限とかもなく、自分のやりたい重さができるので、その時に自己ベストが更新できた時が嬉しいです。

デッドリフトを成功させる藤原選手

ー全国大会に向けての意気込み

藤原:個人の方ではもちろん頑張って優勝したいですし、団体の方は部員皆調子悪めで本当に難しそうなので各々個人でも力を精一杯出したいです。また中学高校でお世話になった恩師が亡くなってしまったので、その人のためにも全力を出せるよう、最後に貢献できるよう頑張りたいです。

渡邉:74kg級で個人優勝と、新人賞が取れたらなと思います。

堀越:女子の最優秀選手賞を狙って終わりたいなと思います。全日本でも優勝できないと恥ずかしいので、優勝しか見てないです。

笑顔で写真撮影に応じる3選手(写真左から渡邉、堀越、藤原)


優勝しても気を緩めず、常に上を見据えて練習に励む青学大パワー部。4年生にとって最後の大会となる全国の舞台で有終の美を飾れるか。主将の堀越は「優勝しか見ていない」と個人・団体優勝へ向け気合は十分だ。全国大会は11月下旬、岡山県で行われる。

(記事・写真=渋谷聡志)

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