【硬式野球】マネージャー、主務として得た学び~4年生インタビュー⑥ 渡邊愛梨~

硬式野球

史上5校目の大学四冠を成し遂げた青学大。その中心にいた4年生は、優勝に輝いた明治神宮野球大会をもって硬式野球部を引退しました。青山スポーツでは4年生9名にインタビューを行い、青学大硬式野球部で過ごした4年間を振り返っていただきました。最上級生としてチームを牽引してきた4年生の皆さんの熱い言葉を全9回に渡ってお届けします。第6回の主人公はマネージャー、主務としてチームを支えた渡邊愛梨(地4=日大三)主務です。


 

史上5校目の快挙を成し遂げた青学大野球部での4年間。渡邊は「色々なことを学べた。一言で表すとやってよかった」と振り返った。渡邊が青学大でマネージャーをしたきっかけは高校時代にさかのぼる。渡邊は高校時代にもマネージャーを務めていたが、留学が必須の地球社会共生学部への進学が決まっていたため「途中留学で部活を抜けることはできない」と考え、大学でもマネージャーをすることはあまり考えていなかったという。そんな渡邊の考えに転機が訪れた。同じ日大三高に児玉悠紀(コ4=日大三)がいたため、安藤寧則監督が高校に訪れる機会があった。その際、渡邊の青学大進学を知った安藤監督から「ぜひ来てよ。(留学があっても)全然できるよ」と声をかけてもらったことをきっかけに渡邊は入部を決めた。

マネージャーの仕事は多岐にわたる。練習日は朝8時半までに大学に行きミーティングに参加。大学や外部への書類の作成、来客の対応なども行い、リーグ戦期間になると他大学のマネージャーと合同で連盟ホームページの更新やアナウンスなどリーグ戦の運営も行う。これらの経験を通して渡邊はチームで物事を進めていくことの大切さを学んだ。リーグ戦の運営は他大学と合同のため、仕事の進め方も大学によって多少異なってくる。そのため、自分のやり方を通していくのではなく柔軟性を持って臨機応変に対応していったことは今後にも活きてくるのではないかと渡邊は語った。

首脳陣との関係性について、渡邊は「部活以外のことに対しても自由に挑戦できる環境を作ってくださった」と語った。昨年新チームが発足する際、主務を誰が務めるか監督と話し合いの場があった。その時の渡邊は、部の仕事も果たしたいという気持ちもある一方で、自分の将来に関わる就活もしっかりとやり切りたいという葛藤があった。しかし、安藤監督は「みんなでカバーし合えばいいし、進路のことも全力で応援するから」と渡邊の主務就任を後押しした。「マネージャー、主務として貴重な経験をさせてもらいながらも、自分のことにも妥協せずに挑戦させていただいた」と渡邊は感謝の言葉を口にした。

ドラフト会議の会見場では司会を務めた渡邊

渡邊にとって青学大野球部は「自分に刺激を与えてくれた場所」だという。選手たちが地道に練習を積み重ね、そして夢を叶えていく姿は渡邊にとっても励みになるものだった。その渡邊は卒業後、エミレーツ航空に就職する。史上5校目の快挙を成し遂げたチームでマネージャー、主務を務めた貴重な経験を糧にして、新たなステージへと飛び立っていく。

(記事=山城瑛亮、写真=田原夏野、山城瑛亮)

 


◆番外編◆

記事には組み込めなかったエピソードを紹介!

ーこの4年間で一番印象に残っていることは
「最後の年の秋のリーグ戦です。実は就職の関係で明治神宮大会を現地で見れなくて、最後に見た大会が秋のリーグ戦だったんですけど、そこで(部員から)「四冠取って報告するから」って言ってもらってて、そして本当に有言実行して四冠達成したのが、本当に素晴らしいなというか、このチームでマネージャーをすることができてよかったと思った」

ー主務として苦労したことは
「人に頼むのが苦手なタイプだったので、後輩とかに仕事を頼むというのが最初は結構大変で、でも自分が全部やっていたらいつかパンクするし、マネージャーのチームとしての力もつかないので最初は意識して仕事を頼むようにしていた。ただ後輩たちが「全然やるので言ってください」みたいな感じでやってくれたので、すごい後輩たちに助けられてどうにか1年間主務を務めることができたなと感じている」

ードラフトの際の司会では、どのような心境で進行していたか
「主務やマネージャーとしての感情というよりは一人の人間として、何かを犠牲にしたり我慢したりしながらも努力して、夢を現実にしていく人たちって凄いなというふうに一人の人間として感じた」

ーマネージャーの目線から見た選手たちの意外な姿は
「普段はすごく面白いんですけど、試合になると、同じ人?みたいな感じでメリハリがちゃんとしている。4年生は、後輩の選手から好かれていたというか、信頼されているなと感じた点が多くて、最後の大会も後輩たちが「4年生のために」って頑張ってくれたので、後輩からすごく愛されていた4年生だったなと思う」

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