【硬式野球】エースの矜持を胸に~春季リーグ開幕直前特集① 中西聖輝~

硬式野球

昨年、悲願の大学四冠を達成した青学大硬式野球部。新体制となった現在も昨年の主力選手が多く残り、2年連続の大学四冠に向けてチームは歩みを進めている。今回は、全4回に渡ってチームを牽引する最高学年の選手たちにラストシーズンに懸ける思いを聞いた。第1回の主人公は闘志あふれるピッチングが魅力の中西聖輝(コ4=智辯和歌山)です。 


 

中西に昨年はどのような1年だったかを尋ねると、「貴重な経験ができた1年だった」と話した。昨年は主に先発として自身の役割を果たした中西。ただ、それは簡単な道のりではなかった。「1年間丸々投げなかったっていうことが野球の人生でなくて。それが1年生のときに来て。2年生のときはその感覚のズレというか、あまり思うようにいかない投球が多かった中で、去年初めて大学入って先発して、っていう色んなことが重なっていって、去年の1年だったので。感慨深い1年というか、自分の中で大きな1年にはなったかなとは思います。」下級生の頃は自分の思うような投球ができていなかったが、その苦しい時期を乗り越えて昨年のような素晴らしい成績を収めるに至った。 

印象に残った試合を問われると、春季リーグ戦の駒大戦を挙げた。「僕が初めて先発して、初めて勝利を大学で挙げれたっていう試合はすごく鮮明に覚えてますし。あの日、今までに味わったことのない緊張感というか、腹の括り方ができたので。」「僕が代わりに投げた先発っていうので回ってきたチャンスというか、決して掴み取ったのではなくて、順番で回ってきたチャンスだったんですけど。それをものにできたっていうのは自分にとっても大きな成長に繋がったかなっていうのは思います。その試合が印象に残っています。」並々ならぬ思いで試合に臨んだ中西。結果、7回無失点の好投で見事リーグ戦初勝利を飾った。 

大学初勝利をあげた駒大戦の中西

苦しい時期も長く過ごした中西。そんな中西にとって1つ上の先輩・児玉悠紀(25年コ卒=現JR東日本)は特別な存在だ。「児玉さんも上手くいかない試合が多分多くて。そのことで何回も2人で長時間話もしましたし。児玉さんは僕が入学する前からリーグ戦で投げられてて、何回もピッチングを見てきたすごい偉大な、僕にとってもチームにとっても大きなエースだったんですけど、なかなか上手くいかず苦しいっていうところで。相談もされましたし僕が相談したこともありましたし。プライベートでも何回もご飯連れてもらったり、キャッチボール一緒にしてもらったりとか、野球以外の部分でも凄味というか、僕にとってもう…本当にエースというか。1個上というのもありますし、ほんまにかっこいい先輩、大好きな人。児玉さんはそんな感じですね。」児玉は、昨年は先発としてチームに大きく貢献した。投手の柱が3人抜けた中で、エースとしてチームを勝利に導いた。その児玉の背中を追って、中西も先発投手として圧巻の成績を残した。 

昨年、中西は長いイニングを投げることも多く、”エース”と形容するに相応しいピッチングも数多く見られた。試合後の取材で記者に”エース”と呼ばれることもあったが、中西は「エースは児玉さんなので…」と言うこともしばしば。そのことについて中西は、「もうそこは絶対変わらずに。エースは児玉さんで、児玉さんがいたから僕も安心して先発できたというか、児玉さんのおかげで立ち直れた場面とか、声掛けのおかげで立ち直れた場面も何回もあったので。そういう部分から、野球以外のところで、やっぱりこうエースの凄さ、僕にはない凄味っていうのを感じたので、もう僕の中では去年のエースは児玉さんっていうのは揺るぎのないものでした。だから、多分言ったと思います。」と話した。昨年の青学大のエースは児玉悠紀というのは、中西の中で不動のものであった。 

最高学年として迎えた2025年。「エースとしての自覚と、去年とは違う覚悟を持って今年は挑まないといけない年なので。今年に関しては自分が投げた試合は全部勝って、1回も負けずに最後まで勝ち切るっていうのは、常々思いながらやっています。」児玉からエースを継承した中西の目には、闘志が宿っている。 

自身の課題については、初回の入り、終盤の投球内容を挙げた。中西は「先発するからには完投完封」というのを強く意識している。そこで重要になるのが終盤、7回以降の投球内容である。「7回8回9回になって体力的にも球数的にもしんどくなってきたところでもう1回ギアを上げれるか、相手のクリーンナップ、中心バッターと対戦したときに打ち取ることができるかっていうのが僕にとって大事なことだと思ってるので、そういうのは練習試合から、100球超えたあたりから特には意識するようにはなりました。」中西は自身のピッチングについて、終盤にかけてホームランを被弾したり四球を与えたりと自分を苦しくしてしまうことがあると分析。開幕を迎えてから、どのような投球を見せてくれるのだろうか。必見だ。 

自身のアピールポイントについては「良くも悪くも僕は感情が表に出てしまうので、いいときは結構叫んだりするんですけど。悪いときはなかなか上手くいかない部分があるんですけど。そういう部分も全部含めて僕だと思ってるので、今シーズンはその悪い部分を極力減らしながら、ピンチを抑えたときにはかっこよく叫びたいなとは思ってるんで、そういうのをアピールポイントとして、お客さんには盛り上がってもらえるかなと思いますね。」 と語った。マウンド上でガッツポーズをする姿や雄叫びをあげる姿をよく見せる中西。今年も気迫あふれるピッチングが見られることだろう。

昨年12月には松山で行われた大学日本代表候補選手強化合宿に参加した中西。大学に入学してからは初めての代表選出となった。「選ばれたことに関してはありがとうというか、ああよかったっていう気持ちが大きかったです。」と語った。選出されたことについては自身の力というよりはチームの力が大きかったように感じていて、このような舞台で自分の力がどれぐらい通用するかワクワクしていたという。また、代表合宿で印象に残った選手を問われると、堀越啓太(東北福祉大)の名前を挙げた。中西は変化球を得意とするピッチャーで、堀越は直球を得意とするピッチャー。持ち味が真逆の2人は考え方も違ったそう。大学トップレベルの選手たちとプレーすることで、新たな刺激を受けた。 

大学日本代表候補選手強化合宿で投げる中西

新体制となった青学大。キーマンとなる選手を問われると、中西は小田康一郎(史4=中京)の名前を口にした。「康一郎が怪我なく1シーズン、2シーズン、全国大会2大会やり切ってくれたらチームにとっても絶対戦力アップというか、戦力は間違いないものだと思うので。あいつが怪我さえせず、最後までやり切ってくれたら僕は安心して投げれるんじゃないかなあとは思うんで、ほんま怪我せんとやり切って欲しいなあとは思います。」昨年、シーズン終盤に離脱を余儀なくされた小田。大学ラストシーズンは怪我なく中西の後ろで守り続ける小田の姿が見られることを期待したい。また、下級生で注目している選手には高校の後輩である青山達史(コ2=智辯和歌山)を挙げた。青山はパンチ力のある長距離砲。「4番を任せられるタイプの選手だと思うので、10打席に1回、20打席に1回でいいんで、もう1回ライトに弾丸で飛び込んだようなあの度肝抜くようなホームラン。球場が震えるようなホームランを出せるロマン砲、そういうタイプだと思ってるので、僕は青山にホームランを期待しながら投げたいなと思います。」と、後輩の活躍に期待を寄せた。 

 大学卒業後の進路については「僕はもうプロ野球行こうとは思ってます。最高の形で入れたらいいかなとは思ってるんで。」とプロ野球の世界に進みたいという考えを明かした。指名順位については、「いやいや特にないんですけど、1位で行く選手がここ2年ババっと続いてるんで、あの光景を僕が次は当事者としていけるように頑張りたいなとは思ってます。」と話した。青学大から3年連続のドラフト1位指名となるか。オフシーズンも注目だ。 

青学大はチームとして「リーグ戦10連覇」「大学四冠」を掲げている。「絶対青学は王者として今年も君臨する」と力強く話してくれた。個人としては無敗を目標に掲げた。最終学年となり、エースとしてさらなる飛躍が期待される中西。今年も青学大を四冠に導く中西のピッチングに惹きつけられること間違いなしだ。 

 (記事=田原夏野、写真=山城瑛亮、田原夏野) 


 

春季リーグ開幕直前特集ということで、中西選手についてもっと知ることができる質問にも答えていただきました! 

 ・今年の4年生はどのような学年? 

バラエティ豊かというか、個人個人が非常にぶっ飛んだ性格の持ち主というか、1人にしてても、11人で行動してもうるさいような人ばっかりなので、後輩からしたら楽しい学年なんじゃないかなあとは思ってます。 

 ・仲の良い選手は? 

渡辺光羽(営4=金沢学院大附)。4年生は全員仲良いんですけど、やっぱりピッチャーで気の合うって言ったら渡辺光羽になるかなとは思うんで。プライベートからも、趣味が合うっていうので、一緒に買い物行ったりとか。多分誰に聞いても光羽と僕はペアになるんじゃないかなというぐらい一緒に過ごしてます。 

・青学大野球部の好きなところは? 

やっぱ監督とコーチに対しての信頼が厚いところじゃないかなあって思います。コミュニケーションも他の大学より絶対多いと思いますし、人数が少ない分。それに対してやっぱり期待した以上の答えを返してくれるというか、中野さんに関しては実力も伴ってますし、監督に関しては人情の厚い、「漢」だと思ってるんで、そういう部分では青学大好きです。 

・バッティングは好き? 

まあ嫌いではないですね。普段やらない景色で球場に立てるので、なんかワクワクしたというか。あまり全国レベルのピッチャーの球を打席で見れるっていうこともあまりないと思うので、そういう勉強も踏まえながら打席に立たせてもらって。特に何も考えてなかったので振ったら当たったっていう打席がたまたま運良く多くて。ヒットになったってだけですけど、バッティングは好きです。 

・高校のときから好きでしたか? 

高校のときから。身体がちょっと大きかったんで当たったら飛んだっていうのでバッティング好きで。児玉さんもバッティングが好きだったので一緒にバッティング練習したりとか、そういうのが色々繋がって、バッティングは結構楽しくやりました。 

・オフの過ごし方は? 

僕あんまりアウトドアなタイプじゃなくて、どっちかっていうとインドアで。野球以外であんまり圧かけたくないんで、極力動かず、寝て、ちょっとご飯食べて。オフの日はちゃんとオフするっていう感じです。 

・○○選手の意外な一面は? 

(藤原)夏暉(法4=大阪桐蔭)は、多分あんまり喋らない、寡黙なタイプ。あんまりガミガミ言うタイプじゃないって、多分そういうイメージというか、雰囲気的にもそうなんじゃないかなあと思うんですけど。意外とこう、構ったら嬉しそうというか。なんかこう結構近寄ってくんなオーラとか練習中出てたりする…多分出てたり出してたりするんですけど。僕なんかはもう誰彼構わずこうちょっかいかけに行くんですけど。夏暉も1回案外かけたら意外と反応してくれるんで(笑)夏暉もそういう、ちょっとちゃらけた部分が意外とあるというか、まあそんな感じかな(笑)それが僕の中では1番意外やったというか、4年間やってきてですかね。 

・1年生のときからですか? 

1年のときもう試合出てましたし、夏暉に関しては。もうなんか高校のときの先輩じゃなくて良かったなって僕は思ってたんですけど。練習中もめっちゃ1人で黙々とバット振るタイプなんで、意外と、ちょっとふざけた部分はあるよーっていうのは、みんなに知っといて欲しいです。 

・書いておきます 。

はい、お願いします。あと小田歌上手いっす。めちゃくちゃ上手いっす。めちゃくちゃ上手いっす。路上ライブとかで歌ってる奴の比にならんぐらい。ほんまに。ほんまに上手いっす。小田はほんまに歌上手いっす。 

・カラオケは行くんですか? 

めっちゃ行くんですけど、ほんまに上手いっす。これも絶対書いといてください。小田歌めちゃくちゃ上手いっす。めちゃくちゃ上手いっす。マジで、あの、ほんまに上手いっす。 

・歌手のレベルですか? 

ほんまにそのレベルで上手いっす。誰に聞いても、僕の友達とか誰を連れて行っても、生で聴いた中で1番上手いってみんな言います。ほんまに上手いっす。 

・どんな曲を歌っているんですか? 

バラードもなんか全部…あいつしかも歌めっちゃ知ってて、バラードとかヒップホップとかもめちゃくちゃ歌うんすけど、全部めっちゃ上手いっす。すごいですマジで。あとで聞いといてくださいみんなに。ほんまに、みんなの前で歌わせてください。めっちゃ上手いんで。 

・ファンの人に一言 

まだ学生なんで、盛り上がるために野球やってる訳じゃないんであれですけど、僕のピッチングで熱くなってもらえたりとか、かっこいいなと思ってもらえるようなピッチングを僕は目指してやっているので、期待に添えるような投球というか、決して期待を裏切らないというか。出せるものは出そうと思っているので、なるべく観に来てもらって、僕の雄叫びを聞いてもらえばいいかなとは思います。

 どんな質問にも気さくに答えてくださった中西選手!中西選手も出場する東都春季リーグは4月7日に明治神宮球場で開幕予定です。リーグ10連覇へ、そして2年連続の大学四冠へ向けて全力で戦う青学大の選手に現地で熱い声援を届けましょう!   

コメント

タイトルとURLをコピーしました