【陸上競技】新体制始動!新キャプテン宮坂大器が心境を語る

陸上競技
MARCH対抗戦を走る宮坂

MARCH対抗戦を走る宮坂

2022年の箱根駅伝で圧倒的な強さを見せ優勝を飾った青学大陸上部。その箱根駅伝をもって当時の4年生は引退となった。前キャプテン飯田貴之(22年総卒)の後を継いで新主将となったのが、なんと大学駅伝未出走の宮坂大器(国4)。飯田は1年生から毎年箱根駅伝を走り続けていたが、宮坂は箱根駅伝を含め全く駅伝の経験がない。そんな宮坂がなぜ主将に選ばれたのか、そして本人の心境や陸上人生について聞いた。


 

キャプテンに就任した率直な気持ち
中学・高校はキャプテンをやっていたんですけど、青学のキャプテンともなるとやはりプレッシャーじゃないですけど、見られているということもあって、注目されているチームであるので今まで以上に責任とかそういうものはかなり感じてはいますが、それがマイナスに働いている感じはしませんししっかり自分の中でキャプテンだからしっかりやろうと前向きに気が引き締まっているので自分の中ではいい方向には働いているかなと思います。

キャプテンはどのように伝えられたか
監督はそこには関与してこなくて学生間で同じ学年間でミーティングをして候補者を何人か出して自分の場合は推薦してもらって、本当は箱根駅伝今年補欠で走れなかったんですけどしっかり走ってキャプテンになるという旨というか自分の考えはミーティングで伝えていました。結局走れなかったんですけどそれでも自分を同期のみんなが推薦してくれて自分の強みとか長所を活かしてチームに貢献できるのであれば、全体の利益を考えたときにしっかり自分が立候補してやろうということにして自分から最後はやろうと決めました。

飯田元主将の引退後、ここまで実際に主将をやってみて
全体のミーティングの場で話したりするっていうのはしっかり自分なりに考えをまとめながらできているとは思うんですけど、一番役職を持っていているっていうわけで生活の中で下級生がミスをしてしまった時にしっかり厳しく叱る場面というのも出てきて、可愛い後輩で好きな後輩でも言う時は言わなければいけない状況が出てきてしまってちょっと心苦しい部分はあるんですけど、そこはしっかり嫌われるじゃないですけどそう言う覚悟を持ってチームのためにも厳しくするところは厳しくいってというところがキャプテンになってみて大変だなと思います。怒るのもちょっと心苦しいなって言うのも感じました。

飯田元主将も厳しくするところは厳しかったのか
いやでも飯田さんは歴代のキャプテンの中でも優しい方で怒るのとかはだいぶ苦手だったと思いますね。僕の方が多分言うことは言えるタイプだと思います。飯田さんは本当に優しかったですね。

長距離を始めたきっかけ
中学の部活からなんですけど中学で長距離を選んだ理由としてはまず小学校6年間は水泳をやっていて、球技がめちゃくちゃセンスなくてやるとしたら泳ぐか走るかっていう選択だったんですけど、水泳部が中学校の部活になくて最終的な選択肢としては陸上部の短距離か長距離かっていうところだったんですけど短距離の方が正直リレーの選手とかにもなっていて得意ではあったんですけど長距離は伸び代がきっとあるなと思って長距離選んでみて実際中学校1年間練習しただけで本当にグンって記録が伸びてそこからやりがい感じてやり始めたっていう感じです。

長距離の魅力
競技性質上走っている時に楽しいとは正直思えないんですけど、でも苦しい方が苦しいことをこなした後の達成感は他のスポーツ以上ではないかなという風に感じています。また個人競技なので自分が努力した分しっかり自分に返ってくるというところとかもいいなという風に思いますし、走るのは個人なんですけど練習とかはみんなでやるので寮生活みんなで過ごしてますし、そういうところで集団の協調性じゃないですけどコミュニケーション取ったりとかいろいろ人との関わりも楽しいですし、あとは太らないことですかね(笑)
しっかり練習して好きなもの食べて太らないっていう、スマートでいられることがいいなと思いますね。

なぜこのタイミングでマラソンに挑戦したのか
※宮坂は飯田・西久保(コ4)・横田(教4)と共に2月6日に行われた第70回記念別府大分毎日マラソンに出場した。
練習を1年間しっかり積めていたというのもありますし、経験が一番なんですけど自分がどのくらいこの箱根駅伝までの練習でマラソンを走れるか試してみたいというのが一番で、あとはもし今後陸上を続けられるとしたらマラソンの適性は自分はどうなのかなというところとか興味とか挑戦という意味合いが一番多くて、本当に初マラソンで学生で挑戦というわけなのである意味気楽というか本当に集団について行けばいいという状態で走ることができたので、やっぱり甘くないのはよくわかったんですけど本当に味わったことのない地獄を経験して、いい経験というか自分が何が足りないかとかスタミナがどの辺まで保つのかよくわかったのでいい経験になりました。

実際どのあたりが一番キツかったか
ラスト7キロですかね。ただでさえ身体がきついんですけどその上でラスト7キロが向かい風だったので本当に、水の中を走っている感覚じゃないですけど本当に進まなくて、今まででないぐらいの感覚を味わいましたね。

この先大学生の間でマラソンの予定はあるか
今年一年の練習消化率とかどのくらい距離踏めたかとかにもよるんですけど、やはり今年走ってみて結構マラソン終わった後に身体にボロが出てきてうまく走れなかったり故障してしまったりがあったので本当に生半可な気持ちで出ては次に繋がらないなと思ったのでしっかり今年一年の練習をどのくらいできたかとか、その流れ次第で4年目出るか出ないかは考えてって感じですかね。出るとしたらちゃんと準備して出たいと思っています。

主将として青学陸上部をどんなチームにしたいか
2022年の箱根駅伝は圧倒的な力で優勝することができて、今までの箱根の連覇の最高記録が6連覇の中央大学さんなんですけど、その記録に向けて連覇を必ずしなければいけないと思っていて、未来の後輩たちにつないでいくっていう責任じゃないですけど先輩たちが1勝してくれたので今年も確実に箱根駅伝1勝してまず連覇っていう形を取って次の後輩たちに渡していけるように結果を残していきたいっていうのが競技の面での目標です。チームの雰囲気とかは今までの先輩方が築き上げてくれた、普段はフラットで1年生でも4年生でも楽しく話せているような環境で練習の時はバチバチ集中してそれぞれ意識高く持ってオンオフの切り替えというかその部分を生活の面ではしっかり大切にしていきたいです。

個人の目標
僕はまだ駅伝1回も走ることができていないのでトラックシーズンもありますけど全ては駅伝に賭けているという気持ちなので、トラックシーズンも集中するんですけど常に駅伝のことは頭に入れてトラックだから距離走り込まないとか走り込み減らすとかそういう思考は持たないで今から常に駅伝を見据えてどう練習を組み立てていくべきかということを意識して、箱根駅伝優勝メンバーに入って貢献して区間賞も狙っていきたいなと思っています。

俺のここを見ろ
自分に自信がないタイプなんですけど、真面目に割とコツコツやるタイプで、天才肌っていうタイプではないので真面目にコツコツ課題を一つ一つ潰して結果に繋げていくっていうタイプなのでいざ駅伝走るってなると確実に安定感ある走りをすることはできると思います。

青スポ読者の方へメッセージ
今年も本当に前回のメンバーが10人中8人残って強くて男前な選手が箱根路を沸かせてくれると思うので今年も期待してください!

中・高で主将を経験していた宮坂。同期や後輩からの信頼も厚く、素晴らしいチームを今後作っていくだろう。宮坂率いる新生青学陸上部の活躍から目が離せない。

(記事・写真=遠藤匠真)

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