【硬式野球】渡部海が試合を決めた!激闘を制しⅤ4へ王手をかける!

硬式野球

東都大学野球 秋季1部リーグ 対中央大 第1回戦 10月22日 於・明治神宮野球場

◆結果◆

青学大 000 000 000  1|1
中  大 000 000  000  0|0

 

◆出場選手◆

1 一 初谷健心 関東第一
2 左 南野倫平 龍谷大平安
3 三 佐々木泰 県岐阜商
4 指 松本龍哉 盛岡大附→ 星子天真 大阪桐蔭
5 中 中田達也 星稜
6 捕 渡部海 智辯和歌山
7 右 青山達史 智辯和歌山
8 遊 山口翔梧 龍谷大平安
9 二 藤原夏暉 大阪桐蔭→ 稲垣渉 帝京 → 森澤拓海 履正社

P 中西聖輝 智辯和歌山 →鈴木泰成 東海大菅生


先発・中西聖輝(コ3=智辯和歌山)と鈴木泰成(社2=東海大菅生)の好投も得点のチャンスを作れなかった青学大。試合が動いたのは延長10回。渡部海(コ2=智辯和歌山)が決勝打となるタイムリーツーベースを放ち、白熱した投手戦を制すとともにリーグ4連覇に王手をかけた。

 

迎えた秋季リーグ最終週。この日は前節の死球を受け、その後は先発を外れていた主将・佐々木泰(コ4=県岐阜商)もスタメン復帰し、中大戦に挑んだ。

スタメン復帰した佐々木

先発は3年生右腕・中西。中西は初回、四球とヒットでランナーを許すも落ち着いた投球でアウトカウントを重ね、無失点で切り抜ける上々の立ち上がりをみせた。

先発の中西。安定感のある投球を披露した

2回表、先頭打者の松本龍哉(コ3=盛岡大附)と中田達也(社3=星稜)がヒットを放ち、無死1.2塁のチャンスを作る。しかし続く打線は好投手・今村に翻弄され、好機を生かすことができなかった。

貴重なヒットを放った松本

中西は時折ランナーを背負うも、要所を締める投球でスコアボードに0を並べていく。

頼れるエース・中西はこの日も好投を披露

しかし、中西の好投に反し打線は沈黙。9回までわずか2安打と中大投手陣に苦戦を強いられた。

打席に立つ青山達史(コ1=智辯和歌山)

8回表、中田と渡部が連続で四死球を受けると山口翔梧(営1=龍谷大平安)が送りバントを成功させる。2死2.3塁とこの日一番のチャンスを作ると、代打として稲垣渉(史1=帝京)が送られる。しかし稲垣は三振に倒れ、悔しさを滲ませた。

代打として送られた稲垣

9回裏、中西は四球とヒットで1死1.3塁のピンチを招き、ここで降板。158球の力投をみせた。代わって登板したのは守護神・鈴木。鈴木は後がないこの場面で緊張した面持ちをみせるも冷静な投球を披露し、得点を許さない。

冷静な投球を見せる鈴木

試合は延長タイブレークに突入。代打・星子天真(史2=大阪桐蔭)と中田が三振に倒れ、迎えるは渡部。「前のバッター2人が三振してたんで、2アウト1、2塁でもなんとかタイムリーを、っていう」と腹を括ったその初球。低めのスライダーをうまく捉え、タイムリーツーベースを放つ。その間に2塁走者・南野倫平(総2=龍谷大平安)が生還し、決勝点となる待望の先制点をあげた。

決勝打を放った渡部

1塁走者・佐々木は惜しくも走塁死となった

その裏、鈴木は一礼してマウンドに上がった。先頭打者を渡部の好捕球で打ち取ると、鈴木は得意のストレートで打者を圧倒。高く上がったフライを初谷健心(総3=関東第一)がキャッチしゲームセット。白熱した試合を制し、明日の優勝へ望みをつなげた。試合を終えて安藤寧則監督は「全員で勝ち切れたことは本当に大きい1勝だと思う」と安堵の表情を浮かべた。

喜びを露わにする鈴木

抱擁を交わす2年生バッテリー鈴木・渡部

対中大第2戦は明日午後2時プレイボール予定。勝てば優勝が決まる大一番だ。明日へ向けて佐々木は「ここで最後っていうわけではないんで。明日もこれまで通り戦い抜けたら」と堂々と話した。4連覇、そしてその先の四冠に向けてカギを握る一戦は見逃し厳禁だ。

(記事=比留間詩桜、写真=遠藤匠真・高木一郎・田原夏野・比留間詩桜・山城瑛亮)


安藤監督コメント

-優勝に王手となったが、今の気持ちは

安藤監督:あんま王手という感覚は無いんですけど。とにかく一戦一戦、今日のこの競ったゲームをものにできたっていうのは大きいです。正直ミスが無かった訳じゃないし、そういった中で最後本当に全員で勝ち切れたことは本当に大きいこの一勝だと思います。

-青学大ナインの戦いぶりをベンチからどう見ていたか

安藤監督:お互いやっぱり打つの難しいですからね。中々お互いに踏ん張って踏ん張っての、途中までうちも2安打で向こうも9回終わって5安打とかだったかな。本当にお互い数安打で。2安打と3安打でずっといってましたっけ。そういうあれで、本当に一人一人色々な思いを持って、考え持っていっても中々そんな簡単には出ないので。とにかくただ負けるなということだけ。この我慢比べというか、それだけは思っていましたね。

-渡部選手の一打について

安藤監督:あそこでやっぱり1本出せるっていうのは今までの積み重ねっていうのもあるので。本当にそこは、この1本っていうところは本当に褒めてやりたいと思います。

-佐々木選手の存在は

安藤監督:やっぱり大きいですよね。精神的にも大きいし、グラウンドに立って鼓舞して引っ張ってくれているので。一人一人がそうあって欲しいですけど、やっぱり誰しもができることでもないと思うので、やっぱりそういう信頼はありますよね。

-明日の試合に向けて意気込みは

安藤監督:もうとにかく、何をやってこういうふうに、もう目先の一勝の積み重ねというか、そういうところで一戦一戦をやってきて、何を大事にしてきての今があるのかっていうことをそこだけはもうブレずに。勝負事には勝ち負けが出るし、相手があることなので。ただ自分たちがやってきたことっていうのを本当最後の最後までやり切って、結果を受け止めたいと思います。

佐々木選手・渡部選手コメント

ー今日の試合を振り返って

佐々木:試合前に優勝がかかっている試合だっていうのはみんな分かっていたと思うんですけど。そこはあんまり気にせず本当今監督が仰ったように勝つことだけをっていうふうにやったんですけど、やっぱり雰囲気としても少し重いというか。自分たちが思うように試合を運べなかったんですけど。なんとかそこの際のところっていうのを、ミスは少し出ましたけど我慢し続けた結果(渡部)海がああいう最後本当に良い場面で1本出してくれたので。らしいっちゃらしい試合ができたかなと思ってます。

-亜細亜大戦で自身が欠場する中勝ったチームの戦いについて主将としてどう思うか

佐々木:みんなを信じていたというか。やってくれるだろうと思ってたんで。もちろん出たいっていう気持ちはありましたけど、みんなを信じてベンチで見てました。

-明日の試合への意気込みは

佐々木:ここで最後っていう訳ではないんで。目標としてはもっと大きなものがあるので。監督も仰ったように優勝というよりかは勝ち切るぞっていう思いだけで明日もこれまで通り戦い抜けたらなっていうふうに思ってます。

-10回表の打席を振り返って

渡部:前のバッター2人が三振してたんで、2アウト1、2塁でもなんとかタイムリーをっていうのは。とにかく1点を取りたかったので、守備から入っていこうと思って打席に立ちました。

-この秋の勝負強さの要因を自身はどう考えているか

渡部:日頃の練習の成果をしっかり試合で発揮できているからっていうのが1番で。結果出てるのが全て、練習でやってきたことが出せてるだけなので。試合で変わったことはあんまりやっていないので。いつもの自分をしっかりグラウンドで表現できてるかなと思ってます。

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